2016 Fiscal Year Annual Research Report
家族性骨髄異形成症候群の原因遺伝子およびその分子機構の解明
Project/Area Number |
15J03679
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
髙岡 賢輔 東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
|
Keywords | 骨髄異形成症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は家族性骨髄異形成症候群(家族性MDS)の原因遺伝子として絞り込んだ12の候補遺伝子のうちHLTFをin vitroの系にて機能解析した。最初にshRNAの系を用いHLTFをノックダウン(KD)したヒト赤白血病細胞株(HEL)を作成した。γH2AXの免疫染色実験により、γH2AX foci≧5の細胞数はコントロールに比し、有意にHLTFをKDした細胞で多く、HLTFをKDしたHELではDNA傷害がより蓄積されていることを明らかにした。次にHELにHLTFを過剰発現し同様の実験を施行した。γH2AX foci≧5の細胞数はコントロールに比し、変異体(MT)を過剰発現した細胞において有意に多いことを明らかにした。 HLTF野生型(WT)はユビキチン結合酵素であるUBC13と結合し、増殖細胞核抗原(PCNA)をポリユビキチン化することでerror-free(無謬性)DNA複製後修復の一旦を担うことが報告されている(Proc Natl Acad Sci U S A. 2008 Mar 11;105(10):3768-73)。HEK293T細胞を用いたHLTF過剰発現の系で、HLTF変異体とUBC13の結合がHLTF野生型との結合に比し減弱することが免疫沈降法により明らかとなった。 最後にHEK293T細胞を用いたHLTF過剰発現の系を用いて、ポリユビキチン化されたPCNAを免疫沈降法により測定した。HLTF変異体(MT)を過剰発現した細胞では、野生型を過剰発現した細胞に比べ、ポリユビキチン化されたPCNAが減少していることを明らかにした。 以上により、家族性MDSにおけるHLTF変異によりPCNAのポリユビキチン化が損なわれ、DNA損傷が蓄積することが示唆された。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)
-
[Presentation] Nationwide survey of familial myelodysplastic syndromes/acute myeloid leukemia in Japan2016
Author(s)
Kensuke Takaoka, Akihide Yoshimi, Junji Koya, Takashi Toya, Takashi Kobayashi, Yasuhito Nannya, Hironori Ueno, Kenshi Suzuki, Hironori Harada, Atsushi Manabe, Yasuhide Hayashi, Mineo Kurokawa
Organizer
第78回日本血液学会学術集会
Place of Presentation
パシフィコ横浜
Year and Date
2016-10-13 – 2016-10-15
-
-