2016 Fiscal Year Annual Research Report
Semantic map of nominal markers
Project/Area Number |
15J03835
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中川 奈津子 千葉大学, 融合科学研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
|
Keywords | 言語学 / 情報構造 / 琉球諸語 / 言語記述 / 日本語諸方言 |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度は、6月・2月にそれぞれ2週間から3週間、八重山に滞在し、石垣島だけでなく、竹富島、鳩間島、西表島の方言調査を行った。格助詞、焦点助詞、主題助詞に関する調査を主に行い、成果の一部を発表した。さらにまとまった成果を29年度に発表予定である。自然談話も多数収録した。また、Radboud University (オランダ) のJohn Huisman氏の調査にも協力した(身体部位に関する心理実験)。 八重山の他に、青森県南部方言(野辺地町の方言)の調査も年度を通して行った。基礎的な記述も不足しているため、基礎語彙、アクセントの調査から始めて音素を同定し、格体系や情報構造の調査に移行しつつある。自然談話も多数収録している。南部方言の音韻に関する成果も29年度に発表予定である。 【他のプロジェクトとの共同研究】 下地理則氏(九州大学)代表の東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所のプロジェクト(通言語的・類型論的観点からみた琉球諸語のケースマーキング)に参加し、琉球諸語と日本語に見られる格標識を議論する会合を5回行った。29年度も引き続きこのプロジェクトに参加し、成果を29年度中にまとめて、30年度以降に発表予定である。 27年度から引き続き、浅原正幸氏(国立国語研究所)代表の科研費プロジェクト(言語コーパスに対する読文時間付与とその利用)において、日本語書き言葉における情報構造のアノテーション基準を作成している。この成果をとして発表した。 木部暢子氏(国立国語研究所)代表のプロジェクトにも参加し、琉球八重山語白保方言と青森県野辺地町の方言の、文法概要・基礎語彙リスト・談話の作成を担当している。この成果も29年度以降、順次発表予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
計画通り、情報構造のアノテーション手法を確立させつつあるほか、学会等でも発表している。
|
Strategy for Future Research Activity |
昨年度のアノテーションを元に、データの分析を行う。
|
Research Products
(7 results)