2015 Fiscal Year Annual Research Report
急性骨髄性白血病で選択的スプライシングをうける遺伝子の機能解析
Project/Area Number |
15J03973
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木暮 泰寛 東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | スプライスアイソフォーム / 急性骨髄性白血病 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨今、造血器腫瘍にRNAスプライシングの異常が関与していることが報告されつつあり、腫瘍細胞に特徴的なスプライスアイソフォームが報告されている。これらのアイソフォームは腫瘍化を促進したり、治療標的になったりすると言われている。 我々は腫瘍検体の精査により急性骨髄性白血病(AML)特異的に観察されるスプライスアイソフォーム(PVRL1 isoform 3 precursor)を確認した。そこでこれらのアイソフォームをウイルスベクターでヒト白血病細胞株に感染させ、増殖能を定量的に評価したところ、増殖能に有意な差は見られなかった。次に白血病細胞集団の維持に重要な機能と考えられるself-renewalとlong-term expansionの能力について、in vitroでのserial replating assayを用いて評価することにした。しかしながら、これらのアイソフォーム間でのコロニー形勢能の差は観察されなかった。一方、in vitroにおいて、AML1/ETOキメラ遺伝子の強制発現でマウス造血細胞が不死化することが知られている。そこで、これらのスプライスアイソフォームの強制発現により、AML1/ETOによる不死化を促進しうるか検討した。しかしながら、アイソフォーム間での有意な差は認めなかった。 当初予想されたPVRL1のスプライスアイソフォームでの差はこれまで観察されていないが、今後はMLL-ENLといったマウス白血病モデル細胞に対してこれらのアイソフォームの強制発現を行い、マウスに骨髄移植することで生存率の差やlukemia initiating capacityへの影響を評価することが必要と考える。また、より多くの臨床検体データを収集し、各アイソフォームとの関連を精査する必要がある。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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