2015 Fiscal Year Annual Research Report
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15J04208
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹本 圭佑 東京工業大学, 大学院社会理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 世論認知 / コミュニケーション / マスメディア / 敵対的メディア認知 |
Outline of Annual Research Achievements |
世論形成過程について、特に情報環境としてのミクロなコミュニケーションに注目して研究を行った。具体的には以下である。 (1)公開データの二次分析 世論認知(ある政治争点に対して世間一般の賛否の程度の推測)を測定する質問は、しばしば大規模な選挙調査でも導入されてきた。Japanese Electoral Studyを典型に、回答者本人だけでなく回答者のコミュニケーション相手にも回答させるスノーボール手法を用いたJEDS調査などを対象に、世論認知項目で使用された争点を洗い出した。結果として、ミクロ・マクロともに経時的にある程度安定していることが明らかとなった。 (2)マスメディアの報道姿勢認知と身近な人間関係の関係の検討 (1)の結果をベースに質問項目を作成し、さらに関連する変数としてマスメディアの報道姿勢の認知を導入し、コミュニケーションと世論認知の関係の検証を目的とする社会調査を実施した。政策争点として安保関連法案とTPPを用い、各政策への自分の態度、自分の周囲の人の態度、マスメディアの報道姿勢、世間一般の賛否の程度の推測などを尋ねるものであった。東京都内の一部を対象にした郵送調査であり、計画サンプル1000に対し回収は202であった。マスメディアの”効果”の一種である、自分の態度とは逆方向にメディアを認知する敵対的メディア認知が新聞に対して見られ、さらにはそれが世論認知とも関連することを発見した。 (1)(2)の結果をまとめての学会発表を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
二次データの整理ならびにそれをもとにした社会調査を順調に実施することができ、学会発表から論文投稿までスムーズに進んでいる。 よって研究はおおむね計画したとおりに進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度に実施予定のwebサーベイに今回実施した社会調査の結果を生かすべく分析を進めていく。外部妥当性は落ちるものの回答者の属性を選別できるwebサーベイの特性を生かし、精緻な検証を目指す。
併せて、現在投稿中の論文を掲載することも目標としている。
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