2016 Fiscal Year Annual Research Report
金ナノ粒子の光学的マニピュレーションによる光機能性高感度センシングデバイスの開発
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15J04707
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
渡邊 真司 九州大学, システム情報科学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 金属ナノ構造 / 光マニピュレーション / 異方成長 / 表面増強ラマン散乱 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに,光機能性を持つナノ構造の制御手法として偏光を用いた金属の異方成長による新しい金属微細構造制御の手法の検討を行い,偏光板の消光比に相当する吸光度の差が0.045程度の顕著な配向性を持つ銀のナノ構造アレイを形成させることに成功している. 本年度は,上記の方法で作製した配向性の銀ナノ構造アレイが高い表面増強ラマン散乱の活性を有するであろうことから,これの微量物質検知への応用可能性を示すため,ローダミン6Gを用いた表面増強ラマン散乱活性の評価を行った.まず,単一の異方性長銀ナノ構造が球形のナノ粒子と比べて高い電場の増強を可能とし,さらにこれらの配向をそろえることによりアレイ全体での光の吸収・増強の効率を最大化することが可能である.また,アレイとした場合はナノ構造間の距離も大きく電場増強に寄与する.そのため,ここでは偏光を照射する時間を変えて成長規模を制御することで表面増強ラマン散乱活性を調整した.その結果,照射光のパワーを10 mW/cm2,中心波長を600 nm(FWHM 40nm)とし,1時間の照射によって成長させた配向性銀ナノ構造アレイは,非偏光を照射しながら成長させたものと比べて1.6倍程度の有意に大きい活性を示した.この結果は,提案したナノ構造の制御技術が高機能なセンサ開発において有用な手段であることを示すものである. 以上の内容を,1回の国際会議および1回の国内会議,国際論文誌であるThin Solid Filmsでの発表を行った.
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)