2018 Fiscal Year Annual Research Report
細胞分化の可塑性を制御する核内構造ダイナミクスの解明
Project/Area Number |
15J04853
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 梓 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2019-03-31
|
Keywords | エピゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
データベースより、造血幹細胞、多能性造血前駆細胞、リンパ球系多能性前駆細胞、リンパ球系共通前駆細胞、CD4陽性T細胞、CD8陽性T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞 (NK)、骨髄球系共通前駆細胞、顆粒球・マクロファージ前駆細胞、巨核球・赤芽球前駆細胞、単球、赤血球の13種類77サンプルのATAC-seqデータを取得し、t-SNEやCIBERSORT アルゴリズムをなどを用いた解析を行った。その結果、ATL細胞は特定の細胞分画に近いわけではなく、複数の血球分画の要素を含む独自のクロマチン構造を有していることがわかった。一方HAM症例はCD4陽性T細胞にクロマチン構造が類似していることが比較解析より明らかとなった。 またATAC-seqデータの詳細な解析により、ATL症例では転写開始点周辺のヌクレオソームの配置が健常人の血球サンプルと比較してまばらでヌクレオソームフリーな領域が多く、クロマチン構造が大きく崩れていることが示唆された。 ATL症例と全ての血球分画のクロマチン構造を比較解析することで、どのATL症例でもクロマチンが開いているにも関わらず他の血球分画ではクロマチンが閉じている領域が複数あることが明らかとなった。それらの領域周辺にある遺伝子に着目し、mRNAの発現を調べることで、ATL症例で特異的に機能している遺伝子の絞り込みを行った。それらの1つは先行研究で報告のあるEVC遺伝子であり、他の遺伝子もATL症例で重要な機能を持つのではないかと考えられ機能解析を進めている。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(2 results)