2015 Fiscal Year Annual Research Report
帝国崩壊後沖縄における南洋群島引揚者の社会史的研究
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15J04929
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
森 亜紀子 同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | 帝国 / 沖縄移民 / 南洋群島 / オーラルヒストリー / 記憶 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、帝国崩壊後沖縄における外地引揚者の内最大多数を占めた南洋群島引揚者の社会史を解明することである。この課題を明らかにするために本年度は、以下四点の研究活動を行った。(1)オーストラリアで開催されたアジア研究の国際学会(ICAS9)において沖縄から海外・帝国圏へ移民したひとびとを研究している若手研究者らと四名で「Beyond Labor Migration : The Movement of the Okinawan People across the Asia-Pacific」というパネルを組み、労働移民を中心に積み重ねられてきた沖縄移民研究に対し、教育や研修を目的とした移民や結婚移民を扱うことで沖縄移民の新たな側面を提示した。(2)経済史・政治外交史研究会と平和学会で、帝国崩壊後沖縄において南洋群島引揚者がどのように処遇され、どのような社会活動を行ったのか、沖縄社会と引揚者の関係性に焦点を当てて報告を行った。(3)月刊誌『農業と経済』に沖縄戦後史研究の中で発展が著しい<農・漁・自治>に関わる研究を紹介する記事(研究動向)を投稿した。(4)2006年から聞き取りを行っている南洋群島引揚者の証言50人分を、一冊の証言集として刊行し、国立大学法人図書館・都道府県立図書館・移民および戦争関連の資料館に寄贈し、研究成果を社会に還元する活動を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の研究実績(1)~(4)の内、(1)~(3)に関しては当初予定していた通りに行うことができ、予想以上の反響を得ることができた。しかし、(4)証言集の発刊と寄贈に関しては、本年度内に予定通りに完遂することができず、平成28年度に資金を繰り越して行うことになった。以上にように、完遂期間を延長することになった(4)を除き、計画通りに進捗していることから「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、学会報告や先行研究整理を行って自身の研究アイデアを練り、また資料として用いるオーラルデータを書き起こし、文字資料にすることに多くの時間を費やした。来年度以降は本年度に得られたアイデア・資料を用いて論文執筆にあたりたい。
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Research Products
(4 results)