2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15J05029
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
堀口 晃一郎 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | 宇宙論 / 宇宙論的相転移 / 宇宙論的位相欠陥 / 重力レンズ / CMB lensing / cosmic shear / 初期パワースペクトル / CMB |
Outline of Annual Research Achievements |
初期宇宙での相転移現象が残す観測的な証拠を探ることを目的として研究を行った。 一つ目の研究として、宇宙論的位相欠陥と呼ばれる相転移の残留物を通して観測おを行う研究を紹介する。前年度から継続して行ったテクスチャーと呼ばれる宇宙論的位相欠陥が作り出す重力レンズ効果と呼ばれる光が重力により曲げられる効果について論文にまとめ投稿した。テクスチャーが生成する重力レンズ効果として、宇宙マイクロ波背景放射(CMB)と呼ばれるビックバンの残光が受ける重力レンズ(CMB lensing)と、銀河の光が受ける重力レンズ効果(cosmic shear)を宇宙論的摂動論を用いて計算した。本研究では、標準的な宇宙論では生成されない揺らぎの成分ベクトル・テンソルモードの揺らぎに着目し、CMB lensingとcosmic shearのベクトル・テンソルモードのみから生成される成分、CMB lensing curl modeとcosmic shear B modeの観測量とその観測可能性を見積もった。結果として理想的なCMB lensingの観測が実現するならばPlanck衛生によるCMBの観測結果から得られる制限より5倍程度強い制限を得られることを示した。また、cosmic shearについては単位視野あたりの銀河の数を増やすより、より深く観測することで効率的に感度が増すことを示した。 次に、観測データから直接的に初期宇宙の相転移現象の証拠を見つけることを目的とした研究について紹介する。前年度から継続して行ったPlanck衛生によるCMBの温度揺らぎ観測から初期のパワースペクトルの形を探る研究を論文にまとめて投稿した。本研究では初期スペクトルの振動モデルを用いてMarkov Chain Monte Carlo法のもとMBの観測データから直接的に多重極子l=120程度に局所的な振動が存在することを示唆した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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