2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15J05052
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
佐古 博皓 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 翻訳 / リボソームプロファイリング / 共発現遺伝子ネットワーク / タンパク質合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は昨年度達成することができたため、今年度は、より発展的な研究に取り組むことができた.具体的には、一過性運動・持久性運動・老化モデルなどに転写・翻訳動態の網羅的解析を行い、共発現遺伝子ネットワーク解析(WGCNA)を行い、翻訳を調節している新因子を発見した. WGCNAでは、発現パターンの相関が強い遺伝子同士は一つの共発現遺伝子ネットワークを形成すると考える.WGCNAの一つの特徴として、同一のネットワーク内の遺伝子らは似たような機能を有していることが多い.そのため、機能未知であった遺伝子も近傍の既知遺伝子の機能からその働きを推測することができる. 本研究における網羅的な転写・翻訳動態データにWGCNAを行ったところ、翻訳動態特異的な(転写動態では見られない遺伝子間の)ネットワークを発見した.そのうちの一つには、リボソーム複合体や翻訳に関わる遺伝子がエンリッチされていた.このネットワークを詳細に検討したところ、これまでリボソームや翻訳とは全く関係性が認められていない遺伝子も当該ネットワークに存在していた(遺伝子群x).前述の通り、WGCNAでは似た機能を有する遺伝子が同一ネットワークに集まる傾向が強いため、これら遺伝子群xは翻訳を調節している新因子である可能性が示唆された. 遺伝子群xの翻訳に関する機能をウェットの実験により検証した.これらの遺伝子を培養細胞においてノックダウンさせることで、遺伝子群xの細胞増殖・翻訳動態への影響を検証した.その結果、遺伝子群xのノックダウンによって、細胞の増殖が著しく停滞することに加え、細胞内のグローバルなタンパク質産生量も顕著な減少を示した.このことから、WGCNAによって推測された新規翻訳調節因子遺伝子群xは、翻訳を調節していることが示された.現在は、どのような作用機序によって、遺伝子群xが翻訳を調節しているのかを検証している.
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)