2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15J05442
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
内村 元昭 大阪大学, 生命機能研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
|
Keywords | 背景座標系 / 網膜座標系 / 神経細胞 / 受容野 / 楔前部 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は背景となる枠に固定された受容野を持つ神経細胞を見つけることである。そのため、固視点を注視している間に、背景となる枠・視覚刺激となる赤点を提示し、それらへの反応を記録した。固視点、背景となる枠の位置は施行毎に変化する。固視点で視覚刺激を揃えると網膜座標系の、背景となる枠で揃えると背景座標系の受容野を計算することができる。また、神経細胞が持つ視覚位置情報を定量的に解析するため、各々の座標系での情報量(エントロピー)を計算した。 先行研究において背景座標系で物体位置を表現していることが明らかになっている楔前部において、1275個の神経細胞から細胞外記録を行った。その結果、35個の神経細胞が背景座標系で受容野を表現している事が明らかになった。また、124個の神経細胞は網膜座標系で受容野を表現していた。33個の神経細胞は網膜座標系と背景座標系の両方の座標系で視覚刺激の位置を表現していることがわかった。 さらに、背景座標系での視覚刺激の位置と、網膜座標系での視覚刺激の位置の情報量の時系列を計算して比較した。すると、網膜座標系情報は視覚刺激提示後180msまでにはほぼ消失したのに対して、背景座標系での情報量は視覚刺激提示後200から240msまで情報が持続していたことが明らかになった。 これらの結果から、楔前部において、視覚刺激提示後200から240msまでの間に網膜座標系から背景座標系への座標変換が行われていると考えられる。
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)