2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15J05710
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
中村 和樹 豊橋技術科学大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 3次元ディスプレイ / 磁気ホログラム / 磁気光学効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は脳科学分野への応用可能な磁気光学3Dディスプレイの開発を目的とし,視野角30度以上,5インチディスプレイ(アスペクト比16:9, 110 mm×62 mm),フレームレート30 fps以上を実現するホログラフィックディスプレイの開発を目指した.これは,従来ホログラフィックディスプレイの課題であった,ディスプレイの高解像度化とそれに伴う画素制御の困難さを解決し,ホログラフィの利点であるリアルな3D像の表示によって,遠隔地医療を初めとする我が国のライフイノベーションに大きく貢献することが期待できる. 本年度は,ディスプレイ動作の原理実証のための光学系の構築,その重要な構成要素であるマイクロレンズアレイの設計,記録効率と再生効率を向上したメディアの開発,磁気ホログラムに適した計算機ホログラムの生成に関する研究を行った. 結果として,マイクロレンズアレイを用いた新しい熱磁気記録の方式を確立し,任意の磁気パターンを形成できることを実証した.本方式では,従来の方式に比べて,ホログラムの表示に必要な光学系の走査距離,記録エネルギーを低減できる. 本方式で課題となった記録効率と再生効率の両立を新構造のメディアを用いることで解決した.記録効率に優れた金属磁性膜を記録層,再生効率に優れた磁性ガーネット膜を再生層に用いることでこれを達成した. また,この記録方式に適したホログラムの作成により,ホログラムの2値化誤差を抑制できることを示した.これは,計算機合成ホログラムの最適化手法を応用し,本ディスプレイのピクセル間の距離を自由に制御できる特性を利用したものである. 本研究で開発された要素技術は,光アドレス型の空間光変調器の開発等,汎用的な光デバイス開発にも応用可能なものである.
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)