2017 Fiscal Year Annual Research Report
トウモロコシ幼葉鞘先端特異的に青色光により誘導されるIAA偏差分布形成機構の解明
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15J05849
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
鈴木 洋弥 首都大学東京, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | phototropin / リン酸化 / 一次正光屈性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、これまでの研究から同定された、弱青色光により促進するトウモロコシ青色光受容体Zmphot1のリン酸化が、同じ弱青色光により誘導される一次正光屈性に関与しているのか検証した。シロイヌナズナphot1phot2欠損変異体は青色光依存的な光屈性能を失う。この欠損欠損変異体に野生型のZmPHOT1遺伝子、弱青色光で促進するリン酸化部位を置換したZmPHOT1S291A、弱青色光照射側半分の幼葉鞘で非照射側半分よりも多くリン酸化されるSerを置換したZmPHOT1S369AS376Aを導入・発現させ、光屈性反応が相補されているか調べた。野生型のZmPHOT1遺伝子を導入した形質転換植物体は、一次正光屈性を含むphot1が司るすべての光応答反応が回復した。一方、変異型のZmPHOT1S291AまたはZmPHOT1S369AS376Aを導入した形質転換植物体は一次正光屈性の回復率が低かった。これらの結果から弱青色光によって促進するZmphot1のリン酸化がシロイヌナズナの一次正光屈性に必須であることが明らかになった。興味深いことに、ZmPHOT1S291AまたはZmPHOT1S369AS376Aを導入した形質転換植物体は二次正光屈性は回復したことから、二次正光屈性にはこのリン酸化は必須ではないことが明らかになった。phot1が関与する光屈性反応以外の生理応答反応についても観察した結果、ZmPHOT1S291AまたはZmPHOT1S369AS376Aを導入した形質転換植物体は葉柄の角度や葉緑体集合反応は野生型を導入した形質転換植物体と同定どまで回復していた。しかし、葉の展開や気孔の開閉の回復率が悪いことから、Zmphot1は光量依存的なリン酸化レベルに応じて制御する光応答反応が異なることが示唆された。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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