2016 Fiscal Year Annual Research Report
エピゲノム調節に着目した子宮の胚受容能獲得機序の解明
Project/Area Number |
15J05982
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
原口 広史 東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 着床 / microRNA / エピゲノム / 胚受容能 |
Outline of Annual Research Achievements |
初期胚発生の後半(着床直前)に関する研究において、これまで子宮内の微小環境と胚発生という観点の研究は十分に行われてこなかったことから、本研究では、胚の初期発生の最終段階に際して起こる「卵巣ホルモンによる子宮内膜の着床能の獲得→子宮内膜による胚盤胞活性化→子宮への胚の接着反応」の過程の分子メカニズムを、マウスの実験系を用いてエピゲノムの観点から検討し、子宮による着床に向けた初期胚活性化の分化調節機構の詳細の解明を目指した。本研究では、卵巣ホルモンにより子宮が着床能を得る過程(①)と、その子宮が胚を活性化する過程(②)に分け、検討を行った。 ①について、microRNAによる子宮の調節機構に着目した。野生型マウスにおいて、着床期と、着床前の子宮で、microRNAの網羅的発現解析を行った。着床期で2倍以上、発現が上昇したものは全体の2.1%、低下したものは1.2%と少数であった。ヒトでも共通して存在するmicroRNAを抽出し、局在を検討したところ、着床期に低下し、着床の場である子宮内膜に発現が見られたmicroRNA を特定できた。現在、投稿準備中である。 ②については、胚の活性化のエピジェネティックな制御に着目した。胚のメチル化に着目し、野生型マウスの活性化した胚と、活性化前の胚についてMeDIP-seqを行った。同時に、活性化前後の胚のRNAの網羅的発現解析を行った。活性化により、27221 の遺伝子中、4092の遺伝子(15%)に、2倍以上の発現の変化が見られた。全遺伝子についてのメチル化の頻度に差は見られなかったものの、発現変化のあった遺伝子の69%についてはメチル化の頻度にも変化があり、胚の活性化において、メチル化による遺伝子発現制御が示唆された。現在、投稿準備中である。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)
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[Journal Article] Development of ovarian cancer after excision of endometrioma2016
Author(s)
Haraguchi H, Koga K, Takamura M, Makabe T, Sue F, Miyashita M, Urata Y, Izumi G, Harada M, Hirata T, Hirota Y, Wada-Hiraike O, Oda K, Fujii T, Osuga Y
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Journal Title
Fertility and Sterility
Volume: 106
Pages: 1432-1437
DOI
Peer Reviewed
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