2016 Fiscal Year Annual Research Report
配線遅延の温度依存性を考慮し回路性能を最適化する高位LSI設計技術
Project/Area Number |
15J07118
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
川村 一志 早稲田大学, 基幹理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 高位レベル設計 / 設計アルゴリズム / 配線遅延 / 発熱 / ホットスポット |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,局所発熱の削減と配線遅延の影響考慮を統合的に取り扱う高位LSI設計技術を構築し,設計後LSIの性能を最大限に引き出すことを目的とする. 平成28年度は,第一に,アナログ回路シミュレータを用い「配線遅延の温度依存性」を調査した.前年度に定義した「二次消費電力量」の概念を用い,二次消費電力量と温度の関係をプロファイルした.続いて,温度と配線遅延の関係を「配線遅延テーブル」として定式化した.第二に,前年度までに構築した高位LSI設計フローに配線遅延テーブルを導入することで新たな設計フローを構築した.本設計フローは,LSIチップ内の各区画の二次消費電力量にもとづいて区画間消費電力量均一化問題を解くフェーズ,配線遅延テーブルにもとづいて配線遅延を再計算するフェーズから構成され,ふたつのフェーズを反復的に実行する.計算機上でのチップ内温度シミュレーションを通して,従来よりも最大33%の性能向上を達成した. 上記に加え,回路構成に必要なマルチプレクサ数を削減することで,回路全体の性能を向上させる研究に取り組んだ.また,アプリケーションをニューラルネットワーク回路で模すことによりLSIの性能を飛躍的に向上させる研究に取り組んだ. 以上の研究成果に対し,国内学会で1件,国際会議で3件の学会発表を行なった.3件の国際会議のうち1件では,論文賞を受賞した.さらに,結果をまとめた論文の学術論文誌への採録が決定し,2件(うちレター論文1件)が平成28年度中に掲載され,1件が平成29年4月に掲載されている.
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)