2016 Fiscal Year Annual Research Report
CD型マイクロチップと検出システムが一体化して回転する新規分析デバイスの開発
Project/Area Number |
15J07611
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
森岡 和大 東京薬科大学, 薬学部, 助教
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | オンサイト測定 / マイクロ化学分析システム / CD型マイクロチップ / 蛍光検出システム / 酵素免疫測定法 / 感染症 / イムノグロブリンG |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,現場で,誰もが,多成分を,簡便,迅速かつ高感度に測定できる分析システムの開発を目的とし,CD型マイクロチップと蛍光検出システムが一体化して回転する分析システムを開発した. 本年度はまず,分析システムを構築した.作製したI/V変換アンプと,小型蛍光検出システム,バッテリーおよびデータ処理器を固定した円盤型基板と,CD型マイクロチップとをターンテーブル上に設置することで分析システムを構築した.チップのリザーバーにレゾルフィン水溶液を入れ,チップを回転させたまま蛍光強度の変化を測定した.溶液がリザーバー内に留まっている状態では変化は無かったが,回転数の増加により溶液が検出チャンバー内に流れ込んだときに,蛍光強度が増大した.これより,CD型マイクロチップを回転させた状態でリアルタイム蛍光検出が可能であることを確認した. 次に,CD型マイクロチップを用いて,イムノグロブリンG(IgG)の測定を実施した.0~1800 ng/mLのIgG溶液を測定したところ,113 ng/mL以下の濃度範囲において検量線は良好な直線性を示した.また,検出限界(3σ)は19 ng/mLと見積もられ, 相対標準偏差(RSD)(n = 4)は3.1 ~ 11.3 %であった.また,従来法により同様の測定を行ったところ,検出限界は2.9 ng/mL,RSDは2.6 ~ 13.0 %であった.この結果より,本法は従来法と比較して感度は劣るものの,同等の再現性を有し,試薬や試料の使用量を約1/70,分析時間を約1/4に削減できることがわかった.また,麻疹IgGの測定に応用した.麻疹の陽性コントロールと陰性コントロールをモデル試料として測定したところ,2つの結果には有意な蛍光強度の差が見られた.また,再現性も良好であった.この結果から,本システムの感染症検査への応用が可能であることを確認した.
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] A Handy Field-Portable ELISA System for Rapid Onsite Diagnosis of Infectious Diseases2016
Author(s)
Harpal Singh, Kazuhiro Morioka, Masayuki Shimojima, Le Van An, Hizuru Nakajima, Akihide Hemmi, Katsumi Uchiyama, Shih Keng Loong, Sazaly AbuBakar, Ming Yang, Masami Sugamata
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Journal Title
Japanese Journal of Infectious Diseases
Volume: 69
Pages: 435-438
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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