2015 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質相互作用を介したCaMKホスファターゼのダイナミックな制御メカニズム
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15J07644
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
小野内 貴士 愛媛大学, 連合農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | CaMKP / CaMK / キナーゼ / ホスファターゼ / Pcdh-γC5 / CaMKI |
Outline of Annual Research Achievements |
カルシウムイオンは神経機能の様々な制御に重要な役割があり、また多機能性CaMKsの活性化に重要である。多機能性CaMKsは学習や記憶などの神経機能の制御に関与し、カルシウムシグナル経路に重要な役割を持つ。CaMKPはラット脳から精製された、CaMKI、CaMKIIとCaMKIVに対して特異性の高いホスファターゼとして報告された。以前の論文でCaMKPにpoly(Lys)が結合することによって基質との複合体を形成することが明らかとなり、CaMKPはより基質を脱リン酸化するようになることがin vitroにおいて示された。しかしながら、in vivoにおいてpoly(Lys)と同様の機能を持つCaMKPの活性調節因子はまだ見つかっていない。またpoly E配列は種間で高度に保存されており、poly E配列に結合する生理的な因子を同定することは重要な課題である。 今回の研究で、CaMKPがPcdh-γC5の細胞質領域だけのコンストラクトであるPcdh-γC5 (715-944)と相互作用し、Pcdh-γC5(715-944)の細胞内局在を制御することを明らかにされた。また、リン酸化CaMKIを基質に脱リン酸化アッセイを行ったところ、in vitroまたはin vivoにおいてPcdh-γC5(715-944)の結合によりCaMKPは顕著にリン酸化CaMKIを脱リン酸化した。GSTプルダウンにより、CaMKP, CaMKIとPcdh-γC5(715-944)は三者複合体を形成したことから、Pcdh-γC5(715-944)は足場の役割を果たしCaMKPの活性制御に寄与する可能性が考えられた。これらの結果より、Pcdh-γC5(715-944)はCaMKPの内在性のpositive regulatorであることが強く示唆された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(2 results)