2015 Fiscal Year Annual Research Report
溶液化学に基づいた新規高強度イオンゲル膜の開発とその二酸化炭素分離膜への展開
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15J07946
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
橋本 慧 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 二酸化炭素分離膜 / イオン液体 / 高強度イオンゲル |
Outline of Annual Research Achievements |
イオン液体(IL)はその構造を自由にデザインでき、様々な溶解特性を付与することができる化学的・熱的安定性に優れた溶媒である。近年、CO2吸収選択性を示すILを固定化し、分離膜として応用する研究が注目されている。しかしながら、その支持体には高強度かつILの特性を妨げない材料が必要となる。そこで本研究では、ILを溶媒とした高強度イオンゲルを作成し、CO2分離膜として応用することを目的とした。その実現のために、四分岐高分子をゲル化させることによって得られるTetra-PEGゲルを用いた。Tetra-PEGゲルは低高分子濃度でも高強度を示し、IL中でゲル化することで、高い力学強度を示す分離膜が作成されることが期待される。しかしながら、IL中におけるTetra-PEG網目の作成には、1.ゲル化時間が早く、製膜に十分な時間がない、2.力学強度が水を溶媒としたゲルに劣る、という問題点があった。申請者は溶媒であるILに類似構造のプロトン性IL及びその共役塩基を加えることにより、IL中で緩衝能を発現させることに成功した。この緩衝溶液を用いて、UV吸光度測定から結合の定量を行い、反応速度定数の温度依存性実験から反応機構を考察した。反応制御を行った系では水系と同様のゲル化機構を示すことが判明した。この反応制御法を利用することで1.ゲル化時間の制御、2.力学強度の向上に成功し、厚さ100μ以下の高強度イオンゲル膜の創成に成功した。Tetra-PEG網目を利用したイオンゲル膜のCO2吸収・分離特性を調べたところ、100℃までの温度下、5MPaまでの加圧化において分解せず、その分離・吸収特性は純粋ILとほぼ同じであることが明らかとなった。当初の予定通り、Tetra-PEGゲルを利用したCO2分離膜の創成に成功し、ILの性質を損なわない支持体の開発に成功したと結論付けた。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(9 results)