2016 Fiscal Year Annual Research Report
走査型顕微光散乱法を用いた三次元内部構造スキャナの開発
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15J08392
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
渡邉 洋輔 山形大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 動的光散乱 / 高分子ゲル / スキャナ / 内部構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、①細胞内部を測定対象とした内部構造スキャナの開発、②電解質ゲルの内部構造解析を進めた。 ①細胞内部を測定対象とした内部構造スキャナの開発:走査型顕微光散乱を原理とした、非侵襲・非破壊細胞内部構造スキャナの開発をR社と共同で行った。昨年度得られた成果を含めて、特許出願済みである。従来の走査型顕微光散乱(SMILS)装置と異なる点として、培養ディッシュ上の細胞を測定できるように市販の倒立型顕微鏡をシステムに加えたことが挙げられる。ディッシュ上の細胞にレーザー光が照射され散乱光が取得できることは、顕微鏡に取り付けられたカメラによる取得画像から確認した。細胞主の異なるサンプルの散乱光を観察・解析し、細胞種ごとに異なる傾向を示すことが判明した。相対的な結果を得られた一方で、装置としての絶対値は精察する必要があり、装置内部の光学系、測定中のサンプルの恒常性など改善が不可欠である。 ②電解質ゲル内部構造解析:内部構造制御による物性向上を目標とした非破壊構造解析の要請を受け、N社と共同で電解質ゲルの内部構造解析を進めた。ポリアクリル酸ナトリウム(PSA)ゲル、ポリアクリル酸(PAA)ゲルに加え、比較として非電解質ゲルであるジメチルアクリルルアミド(DMAAm)を測定対象として選んだ。力学試験、乾燥熱式含水率測定といった破壊試験を並行することで、SMILSから得られた内部構造情報を精査した。 結果として、電解質ゲルにおいては、破壊試験から得られた構造情報とSMILSから得られた情報に差異が認められた。これは静電反発によるゲルネットワークの剛直性の増大に起因していると予想され、電解質ゲルへの動的光散乱解析に補正手法が必要になることが判明した。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)