2017 Fiscal Year Annual Research Report
小分子ノンコーデイングRNAを介した植物病原細菌の病原性発現制御機構の解明
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15J08652
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡野 夕香里 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | 植物病原細菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、植物病原細菌が宿主植物を認識し、各種遺伝子発現を変化させ、病原性発現に至る過程において、遺伝子をコードしない(ノンコーディングな)短いRNAである小分子RNA(small RNA; sRNA)が病原性関連遺伝子の発現制御をするという仮説のもと、sRNAを同定するとともに、その制御ターゲット遺伝子の同定や、既知の病原性遺伝子との関係性を調べることで、細菌の病原性発現に至る遺伝子制御ネットワークを解明することを目的としている。 本年度は、これまでに特定した植物病原細菌ゲノムから転写されるRNAの転写開始点231箇所について、転写開始点の上流を抽出し、モチーフ探索プログラム(Multiple Em for Motif Elicitationプログラム)によって保存モチーフ探索を行った。その結果、これらの転写開始点について2種類の保存モチーフが存在することが確認された。このうち一方のモチーフは、細菌が持つシグマ因子(RNAの転写を行うRNAポリメラーゼと結合し、ゲノム上のプロモーターの配列を認識してRNAの転写開始点を決定する因子)の一つであるRpoDの認識配列として知られている配列と非常に類似した配列であった。そのため、これらのRNAはRpoDによって発現調節されていると考えられた。これらのRNAには、ノンコーディングRNAも含まれていたため、RpoDはsRNAを含むノンコーディングRNAの制御にも関わる可能性が示唆された。また、もう一方のモチーフはRpoD以外のシグマ因子によって制御されていると考えられた。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)