2016 Fiscal Year Annual Research Report
核酸と多糖からなる架橋ナノゲルによるがんワクチンDDSの開発
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15J09191
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
宮本 寛子 北九州市立大学, 大学院国際環境工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | ガンワクチン / アジュバント / DDS粒子 / DDS / 核酸医薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の成果に2つの国際論文の受理が挙げられる。 1報目は、がんワクチンのアジュバント開発において、高い免疫活性を有する架橋ナノゲルの有効性を示す成果を上げACSBioconjugateChemistryに受理された。多糖と核酸からなるナノ構造体のサイズコントロールとして、架橋点の数や濃度に着目することで架橋ナノゲルのサイズコントロールを行った。この架橋ナノゲルは、無限希釈での系であることからそのゲル化点が有限であり、150nmで最大のナノ粒子を形成した。この構造をより詳細に評価するために、X線小角光散乱法を用いて内部構造を評価した。その結果、架橋点や多糖核酸複合体にみられる棒状の構造が観察された。生物評価としてナノゲルのサイズ効果に注目して、細胞取り込みと細胞活性を評価した。サイズが大きくなると細胞取り込みも増加し、また取り込み量と比例して核酸医薬の効果も増加することがわかった。ガンワクチンへの応用では、今までの多糖核酸複合体よりもはるかに低い投与量で有効性を示した。中でも、がんの完全寛解に至ったケースもあり今後の開発に期待できる成果が得られた。 2報目は、生体分子の胆汁酸とリン脂質をつかったpH応答ミセルによる研究成果がElsevierのcolloids and surfaces Bに受理された。生体内で恒常的に生産されるデオキシコール酸や細胞を構成するリン脂質からなるナノ粒子の創製とその構造解析を行った。本粒子はデオキシコール酸のpH応答性を利用することでpH応答ナノ粒子として振る舞うことがわかった。このpH応答はガンワクチンのための環境応答DDS粒子として有効であることが明らかとなった。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)
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[Book] Beta-glucans: Applications2017
Author(s)
Martha Coleman, Noriko Miyamoto, Shinichi Mochizuki, Seiji Shinkai, Kazuo Sakurai, et al.
Total Pages
54(Chaptor1)
Publisher
Nova Science Publishers