2015 Fiscal Year Annual Research Report
対象物体を陽に考慮した空中超音波音圧分布のリアルタイム形成とそのHCIへの応用
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15J09604
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 碩 東京大学, 情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | 触覚 / 超音波 / 音響放射圧制御 / 触覚ホログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、空中超音波フェーズドアレイの触覚応用における最適な出力周波数を決定すると共に、新たなフェーズドアレイの設計・開発を行った。 1 従来に比べ高い周波数の超音波を用いた際の収束性能、減衰の性質、触覚の知覚強度、知覚の空間的性質を測定した。また、新たな原理に基づく超音波振動子について、理論的検討と数値実験を行った。加えて、高速な制御が可能になるようにネットワークコントローラ、演算マイクロコントローラ、FPGAを搭載した新型の制御基板を開発した。 2 空間的テクスチャ触覚パターンの提示を、一様空間仮定及び非一様空間仮定の双方について理論考察、実装、実験実証を行った。音響放射圧自体の制御は非線形最適化問題となり、NP困難な問題となる。一様空間において、3次元触覚像(触覚ホログラム)を高い計算効率で提示するアルゴリズムを提案し、その知覚効果を被験者実験によって確認した。手の存在を考慮した非一様空間において、 手の皮膚表面の音響放射圧を正確に制御するモデルを提案し、被験者実験によって知覚強度の向上を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
計画の通り、ハードウェアの観点からの検討、実証を行うことができた。それに加えて、来年度以降の計画であったソフトウェアの観点からの検討、実証もすすめることができ、国際会議において4報が採択され、十分な成果を得ることができたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度で開発したヘテロコア新型基板の特性を最大限に活用するアルゴリズムの開発を行い、効率的かつ高速な音響制御を実現する。特に、非一様空間においてその空間の同定精度による、制御則のロバスト性について議論する。
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Research Products
(6 results)