2016 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病合併症に対する新規PhysicalMedicineの有用性検証
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15J09868
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
甲斐 友佳理 熊本大学, 生命科学研究部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 電流 / 温熱 / 物理療法 / 皮膚疾患 / 慢性疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度, 当研究員は昨年度までの検討で得られた特殊条件 (0.1ms, 55pps) の微弱パルス電流 (Mild Electrical Stimulation: MES)および温熱刺激 (42℃, Heat Shock: HS) の併用処置 (MES+HS) が 2型糖尿病モデルマウスKKAyマウスにおいて皮膚の病態進行抑制作用を示すという結果を基に, ヒトケラチノサイトHaCaT細胞株および皮膚創傷モデルマウスを用いてMES+HSの皮膚組織に対する影響を検討した. 細胞株を用いた検討において本検討で用いた条件下では対象群とMES+HS処置群に有意な差は認められなかった. しかしながら, 皮膚創傷マウスを用いた検討ではMES+HSはマウス背部に作成した創傷の治癒期間に影響を与えない一方で, その治癒過程である肉芽形成期を遅延することが示唆された. 今後さらなる検討が必要ではあるが, 急速な肉芽形成による線維化が機能障害を引き起こす皮膚創傷においてMES+HSが新規治療法になる可能性を示した点で重要な知見である. また, 過去の検討でMES+HSは様々な慢性疾患モデルにおいて, その病態に応じて種々の生体反応を引き起こし, 病態改善作用を示すことが明らかになっている. この知見よりMES+HSが慢性疾患時の細胞ストレス応答に関与するという仮説を立て, マイクロアレイ解析の結果遺伝子発現変動が観察された細胞内タンパク質品質管理機構に着目した. そこでMES+HSの詳細な作用機序を明らかにすることを最終目的とし, 膜上タンパク質CFTRの品質管理機構の世界的権威である研究室において関連技術の習得及び応用研究を行った. MES+HSの詳細な作用機序を明らかにすることは, MES+HSの臨床応用および今後の適応拡大に重要である.
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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