2017 Fiscal Year Annual Research Report
ガンダーラ仏教寺院遺跡の保存に関する基礎的研究-祠堂建築遺構の復原形態を中心に-
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15J10172
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
加藤 直子 国士舘大学, イラク古代文化研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | ガンダーラ / 保存 / 復原 / 仏教建築 / 祠堂 / 仏教寺院 / パキスタン |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、引き続きガンダーラ仏教寺院の関連資料の補足および収集したデータの整理、分析考察を進め、明らかになった研究成果の発表を行った。最終年度である今年度は、成果の取りまとめとその発表と補足的な資料調査を中心に行った。 祠堂建築については、資料収集およびデータベースの作成、分析考察を継続した。今年度は、主にスワート地域の祠堂建築の資料収集およびデータベースの作成、分析考察の予定であったが、当初研究計画で予定していたパキスタンにおける遺構調査は、現地の治安状況等から今年度も実施することができなかったため、概略的な分析・考察にとどまった。 これまでガンダーラ仏教寺院における祠堂建築について建築史学的な分析考察を進めたが、発掘等調査で祠堂と報告されたものの、報告等では図面や写真、遺構に関する記述が未掲載で確認不能な部分について、現地での遺構調査が実施できなかったことから、分析考察が不可能な部分も残したものの、平面形態等の基本的形態の特徴等についてはある程度明らかにすることができた。 今年度もガンダーラ遺跡の遺構調査が実施できなかったため、海外調査として、対象地域の近隣である中央アジアの仏教遺跡の類例調査を行った。具体的には、キルギス共和国のアクベシム遺跡の発掘調査に参加する機会を得て、キルギス共和国の仏教寺院遺跡に関する現地調査の他、調査担当者や研究者等と仏教遺跡の形態やその保存等に関して意見や情報の交換ができた。 今後は、未確認の遺構の現地調査等で確認することでより詳細な考察が可能になり、その成果がガンダーラ仏教寺院における祠堂遺構の保存修理の資料となり、またガンダーラ仏教寺院建築の独自性が明らかになることで、ガンダーラとの関連が予想される周辺地域との比較検討が可能になると考えられる。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)