2015 Fiscal Year Annual Research Report
超音速ジェットの定量的音響解析に向けた圧縮性乱流の解明と音源のモデリングへの応用
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15J10408
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
寺門 大毅 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 超音速ジェット / 圧縮性乱流 / 空力音響学 / 数値流体力学 / 航空宇宙工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
超音速ジェット騒音のモデル化に向けて,音響波生成過程の詳細を理解することに焦点を当てて研究を行った.研究により,乱流の微細構造から発生する音響波,及び大規模構造から発生する音響波に関して以下のような知見を得た. まず,乱流の微細構造から発生する音響波に関して,乱流マッハ数に依存して主要な音源が変化することを示した.具体的には,低乱流マッハ数時には渦のみが主要な音源になるのに対して,高乱流マッハ数時には渦に加えてshockletが主要な音源となることが分かった.これにより,高乱流マッハ数時には音響波の指向性のばらつきが大きくなることを明らかにした. 次に,乱流の大規模構造から発生する音響波の性質を決定づける重要なパラメータである移流マッハ数,及び温度比依存性について詳細に調べた.まず,移流マッハ数依存性について述べる.移流マッハ数が大きくなると圧縮性効果により渦運動が弱められることに起因して音響波が弱くなることが分かった.また,移流マッハ数が大きくなるとマッハ波だけでなく,shockletによる音響波の影響が強くなるため,音響波の指向性の取り扱いに注意する必要があることを示した.次に,温度比依存性について述べる.温度比が大きい場合には以下2つの要因により音響波が弱く観測されることを示した.1)温度比が大きくなると音源となる渦運動が弱められる.2)温度比が1を超えると音源項におけるレイノルズ応力項とエントロピー項が常に相殺関係となる.また,温度比が大きくなると音響波の指向性のばらつきが大きくなることを明らかにした.これは,場所によって温度が異なることにより,実質的な移流マッハ数も場所に依存して異なるためである.結果として,マッハ波を生成する不安定モードが複数存在し,指向性に影響を与えることを示唆した.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(2 results)