2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15J10499
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田渕 豊 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特別研究員(PD) (90727380)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | 超伝導量子ビット / 強磁性体 / マグノン / 回路量子電磁力学 / 量子ゲート / 量子中継器 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は空洞共振器中の量子ビットと強磁性を用いた量子中継器の実現を目指している。超伝導量子ビットは共振器中の電磁場モードと大きな電気双極子モーメントを通じて結合することが知られ、強磁性体スピン集団は磁気双極子モーメントを通じて共振器モードとコヒーレントに結合する。両者は空間的に離れていたとしても、共通の電磁場モードを介して情報をやり取りすることができる。ここで情報の担体は強磁性体中の磁化のエネルギー励起や超伝導回路中プラズモンポラリトンのエネルギー励起となり、量子化された励起エネルギーの有無を情報の0と1に対応させる。前年度に強磁性体中の磁化のエネルギーから超伝導量子ビットへの情報転写を実装したため、本年度は量子中継器の基礎技術である2つの超伝導量子ビット間の相関対生成実験を行う。
超伝導量子ビットの相関対生成ゲートには交差共鳴ゲートを用いる。2つの超伝導量子ビットは空洞共振器を介して結合しており、空間的に約10mm程度離れている。片側の量子ビットに、他方の量子ビット共鳴周波数にてマイクロ波パルスを印加することで量子ゲートが実装される。量子ゲートにより生成された状態は、短い距離ながらに非局所相関を持つ状態となる。我々は2つの量子ビットを効率的に結合するマイクロ波共振器を設計した。マイクロ波共振器・量子ビットの共振周波数、量子ビットとの結合係数などは電磁界計算により算出し、量子ゲートの設計に必要なパラメータを算出する手法を確立した。相関対生成の実験を行い、量子状態推定を用いて相関対のコンカレンスを推定したところ0.66であった。コンカレンスの向上のため量子過程推定を用いて量子ゲートを詳しく解析したところ、量子ビットのコヒーレンス時間により相関対の純度が制限されていることを明らかにした。量子ビットのコヒーレンス時間の延伸と、相関対生成ゲートのゲート時間の短縮が今後の課題である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] 表面弾性波 光共振器結合系の構築2017
Author(s)
岡田彪利, 大黒文和, 山崎歴舟, 野口篤史, 田渕豊, 宇佐見康二, 中村泰信
Organizer
日本物理学会 第72回年次大会 (2017年)
Place of Presentation
大阪大学 豊中キャンパス (大阪府)
Year and Date
2017-03-18
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