2015 Fiscal Year Annual Research Report
情報の属性が相互行為に及ぼす影響の会話分析研究―日英語会話を対象に
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15J10738
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
岩井 恵利奈 青山学院大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 英語 / 会話分析 / (歴史)語用論 / 相互行為 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度の研究実績の概要は、以下の通りである。
第一に、研究成果発表として、2件の口頭発表を行った。英語stillの語用論的機能およびその史的発達について分析した内容を、第18回日本語用論学会(名古屋大・12月)において、「英語Stillの語用論的機能の発達」と題し発表を行った。この内容は、加筆・修正を施し、『日本語用論学会第18回大会発表論文集』(第11号)に掲載される。さらに検証を進め得られた成果を『語用論研究』に投稿予定である。また、第16回ひと・ことばフォーラム(東洋大・1月)では、「英語の副詞Stillの発語内的機能の発達」と題し、stillの発語内的機能(行為に関わる機能)について、(歴史)語用論の最新テーマの1つである「発話の周辺部」の知見を加え分析した内容を発表した。尚、語用論学会発表後、今年11月に行われる予定の第34回日本英語学会の研究発表慫慂を受けた。
第二に、研究計画の一環としていた1年間の在外研究の準備を行った。今年4月よりカナダのブリテッシュコロンビア大学にて研究活動を行っている。昨年度は、当大学にて実施する英語データの収集や通時的研究の理論・方法論修得に向け、データについての検討、また歴史語用論・英語史などの研究を概観した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、その後の研究の進み方から、当初計画していた日英語比較研究から、英語によりフォーカスの当てられた共時的・通時的研究へと転向している。このような経緯から、今後通時的研究の完了までを目指すことを考えると、進捗状況はやや遅れているといえる。また、この理由もあり、当初平成27年8月を予定していた在外研究開始は、平成28年4月へと変更になった。この結果、在外研究費用やデータ収集に関わる費用などについて、予算の執行を予定通り行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度の1年間(平成29年3月まで)は、ブリテッシュコロンビア大学にて在外研究を行う。研究計画で予定していた、英語データの収集および分析の完了を目指す。英語の通時的研究の権威であられる教授人よりご指導いただき、多くの収穫と研究の発展が期待できる。
学会発表については、11月の日本英語学会での発表の他、平成29年にイギリスで開催予定の国際語用論学会(International Pragmatic Association)への申込み(今年10月)・採用を目指す。論文発表については、昨年度行った学会発表内容を論文化・投稿する。その上で、今年の研究成果についても、研究発表・論文投稿を目指していきたい。
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Research Products
(3 results)