2015 Fiscal Year Annual Research Report
マウス胃における酸性哺乳類キチナーゼの消化酵素としての機能の検証
Project/Area Number |
15J10960
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
大野 美紗 工学院大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 酸性ほ乳類キチナーゼ / キチン / 消化酵素 / プロテアーゼ耐性 / 胃 / 腸 |
Outline of Annual Research Achievements |
キチンは,N-アセチル-D-グルコサミン (GlcNAc) が β-1,4 結合した直鎖の高分子化合物で,自然界で二番目に多い多糖である。キチンは,真菌,甲殻類,昆虫を含む広範囲の生物の主要な構成成分として機能している。また,キチンは,ほ乳類の消化システムでは消化されないため,食物繊維として考えられている。酸性ほ乳類キチナーゼ (acidic mammalian chitinase, AMCase) はキチン分解酵素である。この酵素は,喘息および他のアレルギー性炎症に関与している。これまでの研究において,複数遺伝子の発現を同じ尺度で定量する PCR システムを確立し,マウスにおいて AMCase が胃で,消化酵素並みの非常に高いレベルで発現することを見出した。本研究では,AMCase が消化管において消化酵素として機能しているかを検証した。まず,マウスの胃組織を,プロテアーゼ阻害剤を含まない TS buffer [20 mM Tris-HCl (pH7.6), 150 mM NaCl] でホモジナイズし,可溶性タンパク質を調製した。この可溶性タンパク質を胃条件下(pH 2.0,37℃)と,腸条件下(pH 7.6,37℃,トリプシンとキモトリプシンを加えた条件)での AMCase を解析した。その結果,AMCase は pH 2.0 でペプシン消化に耐性があり,同様に,pH 7.6 でトリプシンとキモトリプシンの消化に耐性があった。また,消化管の条件下で AMcase のキチン分解能の減少は見られなかった。さらに,AMCase は,胃と腸条件下でコロイダルキチンと結晶性キチンを分解し,GlcNAc 二量体を生産した。以上研究の結果から,AMCase は,マウスの胃と腸で消化酵素として機能できることがわかった。また,キチンがマウスの体内で代謝され,エネルギー源として利用されている可能性が示唆された。以上の内容は,英文原著論文としてまとめ,Proc. Natl. Acad. Sci. USAに投稿し,現在 revise 中である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] Gene expression analysis of chitinase-like protein, YKL-40, with mammalian chitinases using qPCR in normal human tissues.2015
Author(s)
Ohno, M., Kida, Y., Sakaguchi, M., Sugahara, Y. and Oyama, F.
Organizer
American Society of Human Genetics 65th Annual Meeting
Place of Presentation
Baltimore, USA
Year and Date
2015-10-06 – 2015-10-10
Int'l Joint Research