2015 Fiscal Year Annual Research Report
超常磁性ナノパーティクル内包シャペロニンナノチューブの開発と機能開拓
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15J11084
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
SIM SEUNGHYUN 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | MRI / ナノ粒子 / シャペロニン |
Outline of Annual Research Achievements |
鉄ナノ粒子を含んだシャペロニンナノチューブが磁場に応答して自己組織化をするのを確認して論文としてまとめ、平成27年に発表した。 約4.5nmの直径の穴を持つシャペロニンに、双性イオンリガンドで修飾された小さいサイズの超常磁性ナノ粒子を内包させると、ナノチューブが0.5 Tの磁場で自己組織化することを発見した。 この現象は電子顕微鏡や光学散乱などの実験で確認した。 この自己組織化はチューブの横にバンドル化される異方性があり、超常磁性ナノ粒子単独の自己組織化とは異なる性質を示した。 超常磁性ナノ粒子のMRI造影剤としての性能が表面リガンドによって大きく変わる現象を水のプロトンの緩和時間測定(T1とT2)によって証明した。 安定性が高くて電荷を持つ双生イオンのリガンドを使うことによって、より近く粒子表面に電荷を蓄積させるのが可能であるところに着目した結果、知られているリガンドの中で高い性能を見せた。 生体モデルとしてマウスやラットを用いた脳MRI撮影の結果、腫瘍の周りの血管が可視化された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当時の計画より共同研究が早く進んでおり、計画以上の成果が達成された。siRNAを用いてナノ構造が作れることから新しいキャリアーとしての機能を見つけたため、研究内容をより広く拡張した。
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Strategy for Future Research Activity |
遺伝子変形を組み合わせることによって、シャペロニンの変異体の作成し、その変異体でシャペロニンナノチューブの長さの制御に成功した。その結果を元にして長さと細胞に振り込まれる効率を詳しく調べる実験系を設計する予定である。
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Research Products
(3 results)