2016 Fiscal Year Research-status Report
近現代アーカイブズにおける秘密情報保護と公開促進の両立に向けた研究
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15K00467
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
坂口 貴弘 創価大学, 創価教育研究所, 講師 (80462175)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 個人情報 / 情報公開 / 機密情報 / 韓国 / アメリカ合衆国 |
Outline of Annual Research Achievements |
文書館等のアーカイブズ施設において近現代の公文書や個人・団体の資料を閲覧に供する際は、資料中に個人情報や企業情報、治安・防衛等に関する情報(以下「秘密情報」と総称する)が含まれているかを点検し、場合によっては公開を一定期間制限する必要がある。この作業は複雑かつ多大な労力を要し、特に小規模施設における資料公開を著しく阻害している。 本研究では、諸外国のアーカイブズにおける秘密情報保護と公開促進の両立をめぐる歴史的経緯とその背景を検証するとともに、国内外の各種アーカイブズ施設の実地調査に基づき、近現代資料の受け入れから公開に至る方法論の適正化と標準化を図る。 本年度は、韓国及びアーカイブズ公開システムにおいて先進的な米国において調査を実施した。韓国では、2016年9月にソウルで開催された国際アーカイブズ評議会(International Council on Archives)の大会に参加し、研究協力者の白川栄美氏(東京大学文書館)と分担して、本研究課題をめぐる各国の状況について情報収集を図るとともに、今後の研究の発展に向けた人的ネットワークの構築を進めた。 米国では、研究協力者の平野泉氏(立教大学共生社会研究センター)、松崎裕子氏(アーカイブズ工房)とともに、ニューオリンズ、ソルトレイクシティ、サンフランシスコの文書館・図書館等(計11機関)において、当該機関の資料公開と秘密情報保護の制度及び実態に関する聞き取り調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は韓国及び米国で調査を行い、当初予定していなかったアーカイブズ機関も含めて実地調査を行うことができた。一方、日程及び経費の都合上、日本国内における調査は実施するに至らず、今後の課題として残された。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの調査及び研究協力者との相談の結果、本研究のテーマに関連して重要度の高いアーカイブズ機関があることが判明したので、可能な限りそれらの機関についても調査を実施したい。あわせて、日本国内の文書館等を対象とした調査も進めていく。
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Causes of Carryover |
今年度の資料調査の成果を、学会等において発表する予定であったが、現地での調査の結果、当該機関では想定していた資料が十分に入手できないことが判明した。そのため研究成果発表の計画を変更し、資料の購入及び他機関での追加調査を実施する必要が生じたため、未使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
このため、資料の入手・追加調査、及び研究成果の一部に関する発表を次年度に行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。
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Research Products
(2 results)