2016 Fiscal Year Research-status Report
要支援の地域在住高齢者のための住生活の安全管理を支援する在宅健康プログラムの構築
Project/Area Number |
15K00756
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
中村 裕美 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (20444937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
京極 真 吉備国際大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (50541611)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 住生活 / 高齢者住居 / 福祉住環境 / 住生活の安全教育 / 在宅生活 |
Outline of Annual Research Achievements |
英国ケント大学が作成したAdult Social Care Outcome Toolkit(ASCOT)のうち、SCT4版(リッカート4件法採用自己報告様式尺度)日本語版構築を、国際的ガイドラインCOnsensus-based Standards for the selection of health Measurement Instruments (COSMIN:de Vet et al., 2011)とISPOR Patient-Reported Outcomes Translation and Linguistic Validation Good Research Practices Task Force Report (Wild et al., 2009)に従って遂行し、開発者から承認を得た。手順の概要は次のとおりであった。開発者から指名された保健医療福祉領域の評価尺度の翻訳に実績がある米国シカゴの企業を介して、翻訳プロセスの妥当性と信頼性を担保した。遂行したステップは全部で9つあった。第1ステップでは2名の翻訳者により英語から日本語へ翻訳した。第2ステップでは翻訳された2篇を合一した。第3ステップでは、合一版から2名の翻訳者による逆翻訳版を構築した。第4ステップでは、逆翻訳版2篇を基に、2名の翻訳者による第2翻訳版を構築した。第5ステップでは第2翻訳版2篇を合一した。第6ステップでは、第2合一版から2名の翻訳者による第2逆翻訳版を構築した。第7ステップでは、これまでの全てのステップで構築された報告書を、方法論の専門家、開発者、言語専門家、翻訳家を交えて討議した。専門家で合意した版を用いて、プレテストを実施した。理論的サンプリング手法(Corbin & Strauss, 2014)に則り、性別・年齢・介護保険レベル・居住地域に考慮して被検者を選出し、表現の1つ1つを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ターゲットとしていた評価尺度の日本語版構築が仕上がった。ケント大学のホームページには2017年6月を目途にアップロードされる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在取得中のデータを分析する予定である。分析の骨子として、開発者が掲げた因子構造を検証する。当該評価尺度は、9つの質問項目で8つの因子を持つ。1つの質問項目で1因子を構成するものが7つある。したがって通常の因子分析ではなく、ラッシュモデルによる分析を行って、尺度の信頼性や妥当性を検証することが中心となると考える。結果によっては、回答者の理解を促進するために補足説明を加えて、尺度の信頼性や妥当性を改善する策が必要となると考える。
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Causes of Carryover |
被検者謝礼が必要なくなったことにより残額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
被検者謝礼分を書籍購入に充てて、データ解析や論文構築に活用していきたい。
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Research Products
(10 results)