2016 Fiscal Year Research-status Report
長期にわたるスポーツトレーニングの心理的影響の要因分析
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15K01604
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Research Institution | Tokyo Women's College of Physical Education |
Principal Investigator |
阿江 美恵子 東京女子体育大学, 体育学部, 教授 (30192842)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 子どもの発達 / スポーツの影響 / エリートスポーツ選手 |
Outline of Annual Research Achievements |
28年度は、日本の文献とアメリカの文献を収集することを主な目的として研究を進めた. 27年度に収集したドイツ語の資料は翻訳を依頼した.アメリカの文献は図書の購入により入手できた.日本の文献は、5都県の資料を収集した.また、福岡県、富山県に行って、スポーツ協会から当該県の子どもの競技スポーツ選手育成に関わる状況の聞き取りを行った. 欧米の文献からは、子ども(児童期)のスポーツ参加について、子供の将来全般を重視して、運動発達理論にのっとった考え方が明文化されていることを見出した. わが国では、子どもの運動発達をスポーツ行動と関連付けた研究が少なく、欧米の競技スポーツ選手育成のシステムだけを導入しようとする動きが認められた.これは2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会での競技成績向上に結びつけやすいためか、スポーツ庁を中心とした行政機関から各県レベルへの働きかけとして具体化されていた.この動きに体育・スポーツ科学の知識が生かされているかがはっきりした資料としては明らかではなかった.福岡県は日本スポーツ振興センターの補助金を得て、小学校5年生から中学3年生までの長期間のエリート選手養成事業を実施していた.富山県は独自の資金で小学校5,6年生のスポーツ能力開発のための工夫を行っていた.地域の状況の違いを勘案した試みは優れたものであった.これらの試みを測る指標が国内上位レベルのスポーツ成績だけなので、スポーツの影響をもっと異なる指標でみることが必要となるだろう. また、スポーツ心理学的には、運動の発達は心の発達と無関係ではないことが見出されているが、その点を明確にする資料の収集が必要である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本務が大変忙しかったことと、全国組織である日本体育学会の副会長を務めたため、本務以外の会議にも忙殺された.実質的な資料収集が当該年度の最後の2月3月になってしまい、学生への聞き取り調査を計画したものの全く手を付けることができなかった.資料が予想外に順調に収集できたこと、現地に行って聞き取り調査ができたことは、大変収穫があったと考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
2017年は研究最終年なので、学会発表をし、報告書にまとめる予定である. 国際学会で学生への簡単な調査の結果を発表する.また、欧米の資料と日本の資料の比較を国内学会で発表する.また、学生への聞き取り調査を行って資料を収集する予定である.論文にまとめることが一番時間がかかるので、研究終了後になる可能性もある.
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