2016 Fiscal Year Research-status Report
「立ち直り」概念の理論的検討をふまえた非行少年の社会復帰プロセスに関する研究
Project/Area Number |
15K01757
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
岡邊 健 山口大学, 人文学部, 准教授 (40356209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 秀幸 四天王寺大学, 人文社会学部, 准教授 (00611360)
山口 毅 帝京大学, 文学部, 准教授 (80459388)
藤間 公太 国立社会保障・人口問題研究所, 社会保障応用分析研究部, 研究員 (60755916)
相良 翔 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (40736469)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 社会学 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 本研究を実施するにあたっての研究組織の再構成を行った。年度末時点で、研究代表者、研究分担者、連携研究者、研究協力者を合わせて11名のメンバーによる研究組織とした。また、研究課題に対応する形で3つのサブグループ(理論班、質的調査班、言説分析班)を構成した。 2. 各班の研究会合を年度内に8回開催した。 3. 理論班は、犯罪・非行の原因・背景を犯罪者・非行少年のみに求める「個人化」の傾向を否定し犯罪・非行問題を社会のありよう(とその変革)と関連づけて考察している海外の理論的研究の動向を下記文献の精読を通して把握し、本邦での犯罪学研究における課題等について検討した。 (1) P. Hillyard et al. eds., 2004, Beyond criminology: taking harm seriously, Pluto Press. / (2) B. A. Arrigo ed., 1998, Social justice/criminal justice: the maturation of critical theory in law, crime, and deviance, Wadsworth. / (3) S. Pemberton, 2015, Harmful societies: understanding social harm, Policy Press. / (4) M. Cowburn et al. eds., 2013, Values in criminology and community justice, Policy Press. 4. 質的調査班は、非行少年の立ち直りを目的に掲げる西日本の施設Xに協力を依頼し、入所者3名への縦断的インタビュー調査(各協力者とも年度内に3回)を行った(来年度も継続する)。また、施設における特定場面の観察を、計3回(1回あたり数十分)実施した。 5. 言説分析班は、研究課題と方法の確定に向けて予備的な調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね交付申請書記載の計画のとおりに進んでいる。特に遅れをとった点や計画以上に進んだ点はみられない。
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Strategy for Future Research Activity |
質的調査を継続し、検討結果を関連学会で発表する。理論的な検討や言説分析も引き続き実施する。
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Causes of Carryover |
インタビューの逐語録作成のための費用が予定よりも少額となったこと等による。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
主に、次年度の調査のための旅費に用いる。
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Research Products
(22 results)