2017 Fiscal Year Research-status Report
中国四川省における伝統的資源活用型観光地の開発保全意識に関する研究
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15K01941
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
大山 勲 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (20160640)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 観光地 / 景観 / 伝統的空間 / 意識調査 / 中国 / 地域資源 / 環境保全 / 環境保全 |
Outline of Annual Research Achievements |
伝統的景観資源を活かす観光地では、観光客の需要増加に対応した観光開発が行われて景観を変容させ、さらに住民の意識や生活文化が変容し、もともとあった良質な景観資源や文化が崩壊していく懸念がある。その解決には、観光地の住民、観光客、開発主体の意識が深く関わる。とりわけ観光客と住民(観光業者)の意識は重要である。中国では近年、伝統的集落における観光開発による景観・文化の変容が加速しており、その対策が急務である。 本研究は伝統的景観資源を有する観光地における保全と開発の実態および、観光客・観光業者・住民等の各主体の意識の現状および意識の乖離を明らかにして、保全と開発の調和した観光地づくりの方法を探ることを目的としている。 本年度は、昨年度実施した調査結果をまとめるとともに、補足調査を踏まえて、CS分析等によって観光客の満足度評価に基づく観光政策の課題の抽出と提案を行った。基盤整備の充実と伝統的建築・緑や水辺の有形の資源の質の維持とともに、生活文化と町の雰囲気といった無形の要素が重点的な改善要素として指摘された。地域住民の流出を止める施策への転換が急務であることが裏付けられた。この成果は国際学会の査読付き論文に投稿し、掲載された。また、現地調査を進め、主に対象地の空間・建築物の現状と変容の把握を行ったが、比較調査など予定していた調査を行うことができなかった。政府の意識把握は困難なため研究方法を修正した。研究期間を延長し、平成30年度に残された研究を遂行したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大学において評議員、副学部長、教学関連の多くの委員会の要職に就いたため、研究に十分な時間が取れなくなった。研究期間を1年間延長して研究の遂行に努力する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、比較対象地の空間サーベイを充実させ、伝統的資源を有する観光地の今後の保全・活性化策についての提案を行える研究成果を上げたい。政府の意識調査が難航することが予想されることから、観光客・住民の意識および空間保全活用の実態の地域比較を充実させ、今後の政策に活かせる有益な情報を提供していきたい。また、引き続き今までの研究をまとめ論文として公表していく予定である。
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Causes of Carryover |
大学の業務が多忙になったため、当初予定していた調査日数の調査ができなかったため、次年度への繰越金が生じてしまった。 次年度は最終年度であり、次年度繰越額を中国への旅費調査費や論文審査費に充てて、十分な成果が得られる調査・分析の実施および成果の発信に努めたい。
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Research Products
(1 results)