2017 Fiscal Year Annual Research Report
Multidisciplinary Study on the Multiformity of "Violence": Through the Relevance to the concept of "Expression"
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15K02008
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
飯野 勝己 静岡県立大学, 国際関係学部, 准教授 (70551729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 安芸子 (藤村安芸子) 駿河台大学, 現代文化学部, 教授 (20323561)
坪井 雅史 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (20386816)
岩野 祐介 関西学院大学, 神学部, 教授 (20509921)
樋口 浩造 愛知県立大学, 日本文化学部, 教授 (30243140)
新田 智通 大谷大学, 文学部, 講師 (40612891)
上石 学 聖心女子大学, 文学部, 講師 (70349166)
相澤 伸依 東京経済大学, 経営学部, 准教授 (80580860)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 暴力論 / 哲学 / 倫理学 / 思想史 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である平成29年度は、本研究の成果公表としてすでに出版が決まっている共著論集の刊行へ向けての研究活動が中心となった。具体的には9月と3月の2回、研究代表者・分担者(以下研究メンバー)に論集出版社の編集担当者も加わり、各自が執筆する各章の構想や草稿を相互に検討する研究会を開催した。 年度第1回(全体では第5回)研究会は平成29年9月4~5日に京都市の大谷大学で開催。研究メンバー9名が各自の執筆構想あるいは草稿を順次発表し、担当編集者も加えた全員で検討を加えた。また一冊の本としての全体の構成、流れ、表記の基準統一等についても検討し、大筋の方向性を固めた。 第2回研究会は平成30年3月22日~23日、東京都国分寺市の東京経済大学で開催。第1回同様研究メンバー全員と編集者が揃い、各自が持参した各章の草稿もしくは完成稿を配布して順次発表、構成、主旨、内容、文体等について検討を加えた。完成間近ということで、細部の表現などにも踏み込んだ意見交換が行われた。 以上の研究活動を通じて、共著論集の刊行準備をほぼ完了することができた。「暴力の哲学・倫理学」をテーマとする論集(書名は現在検討中)は、京都の晃洋書房から平成30年秋に刊行される予定で、現在は各章原稿執筆の最終段階にある。またその刊行へ向けたさまざまな議論を通して、本研究の目的である「暴力の哲学・倫理学」の構築も、一定程度行うことができたと考える。その具体的な成果は論集のなかで十分に展開されるはずだが、ごく簡略にいえば、哲学的問題としての暴力を考えるには、「殴る蹴る」の物理的暴力だけでなく、言葉の暴力や構造的暴力など多様な様態も考慮に入れた重層的なとらえ方が必須であることである。
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Research Products
(9 results)