2019 Fiscal Year Annual Research Report
A Study of Regional Comparative Thought on the Modernization of East Asia-Issues for the 21st Century in the Newly Published Autograph Materials of Kang Yu-wei-
Project/Area Number |
15K02036
|
Research Institution | Yamanashi Prefectural University |
Principal Investigator |
平野 和彦 山梨県立大学, 国際政策学部, 教授 (60238376)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 聡 玉川大学, リベラルアーツ学部, 教授 (80352722)
馬 燕 愛知文教大学, 人文学部, 教授 (80734300)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 康有為自筆資料 / 上海博物館 / 草書翻刻 / 康有為詩集 / 教育思想 / アジアとキリスト教 / 台湾中央研究院 / 康有為故居記念館 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、中国山東省青島にある康有為故居記念館で行った研究会に始まり、上海博物館、台湾中央研究院での資料収集等、現地の協力者からの理解と支援を得て進めてきた。 本研究課題の進行途上、中心となる「康有為自筆」資料の信憑性に関する課題が現れ、中華人民共和国及び台湾の研究者協力者の助言を仰ぎながら、先行研究との対照を行って研究の遂行にあたった。 ほとんどが草書体で書かれた資料については、その翻字、翻刻が困難を極めたのも事実であったが、特に康有為の「詩」に関しては、そもそも各種先行研究が底本とした同一内容の真蹟資料が複数存在したこととその真贋の問題とが浮かび上がった。そこで、所謂『康有為詩集』と称される先行研究に対する見直しにあたることになった。 全てがその対象ではなかったが、既に先行研究として上梓されていた上海博物館蔵本、『康南海先生遺著彙刊』(台湾宏業書局版)本およびその他の資料との対照校合を行うべく本研究を継続し、康有為詩文研究のより高い研究成果を得るべく研究分担者、研究協力者とも合議した。 研究の主題「東アジア近代化の地域論的比較研究」及び「21世紀的課題」については、康有為自筆資料の信憑性が高い資料から得られた知見の中でも康有為の海外遊記、『大同書』の思想的背景やと西洋思想、キリスト教との関係、康有為の教育思想と日本への留学生支援、女子教育思想など、東アジアの近代化に係る多くの研究成果を得られた。
|
Research Products
(3 results)