2017 Fiscal Year Annual Research Report
History of Psychoanalytic Movements After the Holocaust - Diaspora and Vicissitudes of Jewishness
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15K02079
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
立木 康介 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (70314250)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 精神分析 / ユダヤ性 / ホロコースト / ニュー・ヨーク精神分析協会 / パリ精神分析協会 / ラカン派 / ウィーン精神分析協会 / 分派 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、従来、精神分析の「創始者」たるフロイト個人（及び、「第一世代」の分析家と呼ばれるその直接的な弟子たち）についてのみ論じられることが多かった精神分析の「ユダヤ性」という問いを、フロイト以後の精神分析にまで拡張しつつ、それがヨーロッパ及びアメリカにおける精神分析の社会的・文化的浸透といかなる関係にあるのかを、明らかにすることである。
それに向けて、本研究は、（1）既刊の文献・資料を総括する、（2）ホロコースト以後（第二次世界大戦以後）の精神分析史にかかわる活字化されていない資料（未公刊のオーラル・ヒストリーや、草稿・書簡類）を、精神分析家組織の分裂・離散の最も顕著な舞台となった米国およびフランスを中心に、包括的かつ系統的に調査・収集する、（3）上記（1）・（2）から得られたデータをもとに、本研究の目的に沿った精神分析史の再構成を試みる、という三つの柱から成る。
平成29年度には、前二年度に引き続き、上記（1）及び（2）について、これまでに収集した文献・資料の読解・解析を進めるとともに、9月・3月にパリ（パリ精神分析協会ジークムント・フロイト図書館）、2月にアメリカ（米国議会図書館、コロンビア大学図書館）、さらに3月にウィーン（ジークムント・フロイト・ミュージアム及び図書館）を訪れ、関連資料の集中的な調査・収集・閲覧を行った。とりわけ、コロンビア大学図書館では、目当てとする精神分析家オーラル・ヒストリー・コレクションのインタヴュー群を、一点を除いてすべて電子的データに取り込むことができた。
他方、これらの出張中に、本研究にかかわる、報告者がこれまで知らなかったアーカイヴ（レオ・ベック研究所（ニュー・ヨーク）のO・イザカウアー文書、ジークムント・フロイト図書館（ウィーン）のR・シュテルバ文書など）の存在が明らかになったが、残念ながらそちらに調査の手を伸ばすまでには至らなかった。
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