2016 Fiscal Year Research-status Report
新資料川端康成「生徒の肩に柩をのせて」の関係資料収集と翻刻整理を目的とした研究
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15K02282
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Research Institution | Shokei University |
Principal Investigator |
宮崎 尚子 尚絅大学, 文化言語学部, 講師 (30611652)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 川端康成 / 倉崎仁一朗 / 旧制茨木中学校 / 伊原青々園 / 石丸梧平 / 団欒 |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度は熊本地震の影響で予定していた以下の①~③の調査を行うことができなかった。④は2017年3月17日と23日に行った。 ①資料の整理は「加藤校長の日記を撮影しているが、トリミングなどを行った後にスキャナーで取り込み電子データで保存をする。その後プリントアウトしたものをファイリングしていく。『生徒の方に棺をのせて』に必要な個所の翻刻を行った後、校長日記をまとめたファイルを茨木高等学校に寄贈する。」②資料の調査は引き続き三か所の調査を行う。「大阪→倉崎家の親族、同窓会の協力を得て行う。」「東京→伊原青々園書簡の調査を引き続き行う。」③論文化。「生徒の方に柩をのせて」の背景、登場人物の整理などを行い、論文化する予定である。最年少のヒロインの存在についても紹介していく。④講演「茨木市の要請を受けて、川端康成文学館の文学講座を2回引き受けた。予定は本年度の3月に行う予定である。」 本研究は実地調査を基にした研究であるので、2016年度の研究は予定通り行うことが出来なかった。その上、研究室が被災したのでナンバリングしている最中の資料が散乱して、屋上の貯水タンクから漏れた水に浸されて使用できなくなった。その為、資料整理をすることに時間を要した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2016年の4月に熊本地震が起き、所属先の大学の授業スケジュールが大幅に変更になった。研究計画では夏季休業中に集中して茨木高校の資料室で撮影を行っていた。ところが熊本地震に関連する補講を夏季休業中に大学が設定した為に調査の時間を確保することが難しくなった。その上、ファイリングするために印刷していた資料が、ナンバリングの途中で被災して使用できなくなった。そこで最終年度に一年間の延長を希望することにして、2016年度は調査研究を断念して、2015年度に撮影していた資料の印刷整理や論文作成、講演に充てることにした。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年度は2016年度に出来なかった調査に取り掛かる予定である。具体的には川端康成の母校の茨木高校の資料室での調査を中心に行う。同校の資料室所蔵の同窓会会報の撮影(川端の恩師倉崎仁一郎の記事を中心に)を続行し、当時の校長加藤逢吉所蔵の絵葉書を撮影する予定である。その他新たに見つけた資料室のオープンリールのダビングが出来たので、その解析とテープ起こしを行う。この他に調査協力者との打ち合わせの為に松江市に行く。この際小泉八雲との関連性も引き続き調査する。また、倉崎仁一郎と交流のあった伊原青々園との書簡も引き続き調査する予定である。具体的には以下の予定で行う。 ①資料の整理は「加藤校長の日記を撮影しているが、トリミングなどを行った後にスキャナーで取り込み電子データで保存をする。その後プリントアウトしたものをファイリングしていく。『生徒の方に棺をのせて』に必要な個所の翻刻を行った後、校長日記をまとめたファイルを茨木高等学校に寄贈する。」②資料の調査は引き続き三か所の調査を行う。「大阪→倉崎家の親族、同窓会の協力を得て行う。」「東京→伊原青々園書簡の調査を引き続き行う。」③論文化。「生徒の方に柩をのせて」の背景、登場人物の整理などを行い、論文化する予定である。最年少のヒロインの存在についても紹介していく。④
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Causes of Carryover |
2017年度の調査は2017年4月に発生した熊本地震の影響で中断された。その為、最終年度に一年延長する希望を出す。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2019年度には2018年度に行う予定の調査研究を行う。
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