2017 Fiscal Year Annual Research Report
Historical Studies of literary affaires - boundary area studies that aim to construct a historical theory of polemic and fictional literature
Project/Area Number |
15K02381
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
野呂 康 岡山大学, 全学教育・学生支援機構, 准教授 (70468817)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 論争 / ジャンセニスム / メディア / 虚構文学 / アンシアン・レジーム / 権威 / 論争史 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は本研究課題の最終年度にあたる.本研究は当初より以下のような手続きと段階を予定しており,研究全体としてすべて順調に終了することができた.1.フランス国立図書館(BNF.)とインターネットによる調査をへて,論争文書の収集と列挙する,2.テーマ別,論争系統別分類表を作成する,3.欠落文書の探索をする,4.政治史,論争史,社会史等の研究者との意見交換を目的として,共同の研究会を組織するという4段階がそれにあたる.前年度までに1.から3.は順調に終了しており,4.で予定していた研究会の組織も二年度目から始めていた.研究会は日仏の政治史,社会史,論争史,文学史の研究者が集い,4つの異なる部門を設定し,最終年度に開催を予定していたシンポジウムに向けて各部門内で1年半にもおよぶ期間議論を重ねていた.最終的に9月にフランスの共同研究グループから4名を招聘し,実際に九州において「文芸事象と権威-権力」と題したシンポジウムを開催し,その成果を一般に公開した.シンポジウムを5つの部門に分けたのも,上記の部門分けに由来しており,計画通りである.現在,シンポジウムで発表された全論考の翻訳を進めている段階であり,より広範な読者に届けることができるように,今後は書籍の形で発表することを望んでいる. 以下が本年度の成果である.1)フランスから4名の研究者を招聘し,国際シンポジウムを開催した.2)フランスで研究成果の一端として書籍(単著)を刊行した.3)今年度までの研究成果を基に,日本語とフランス語で計2回の研究発表を行った. その他,本研究課題を締めくくるにあたり,2018年6月にフランスのパリ第3大学で開催されるシンポジウムに参加し,フランス語で研究発表を行うことを予定している.
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