2017 Fiscal Year Annual Research Report
The Construction of a Digital Image Database of Ancient Egyptian Hieroglyphs and Akkadian Cuneiform
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15K02503
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
永井 正勝 東京大学, 附属図書館, 特任准教授 (70578369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和氣 愛仁 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (70361293)
高橋 洋成 筑波大学, 人文社会系, 研究員 (90647702) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 言語記述 / オープンサイエンス / 画像データベース / 聖刻文字 / ヒエログリフ / 楔形文字 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、古代エジプト語の聖刻文字とアッカド語の楔形文字で書かれた「平和条約碑文」(ラメセス2世時代)を対象に、(1)画像データを作成すること、(2)当該資料の言語記述を行うこと、(3)両資料の写真と言語記述の結果とを統合させたWEB公開型の対訳データベースを作成すること、にある。H29年度は以下の作業を行った。(1)のデータを元に古代エジプト語資料の文字トレースを新規に作成し、日本オリエント学会第59回大会のポスータ発表にてトレースを公開し、広く意見をうかがった。本資料の全体トレースはLepsius (1849)以来の作業であり、トレースの公表は海外のエジプト学界にも大きな影響を与えるものとなる。(2)については、語・句・構文レベルでの対応関係を確認するシステムをHTML+JavaScriptを使用して作成することにより、対応関係の記述を容易にすることができた。具体的な対応関係と言語記述の結果については、日本オリエント学会第59回大会にて口頭発表を行った。(3)については、エジプトのカルナク神殿にある聖刻文字碑文とイスタンブール考古学博物館所蔵の楔形文字粘土板とを対比させた検索システムの試作版を作成した。本システムは主に語句レベルで両言語の対応関係を示したものであり、言語記述の成果と画像が共に示される点で意義のあるものだと思われる。ただし、本システムには他の博物館に所蔵されている楔形文字資料を含めることができなかった。これについては研究終了後も継続して作業を進め、システムの一層の充実を図る所存である。
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Research Products
(4 results)