2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K02565
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大槻 信 京都大学, 文学研究科, 教授 (60291994)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 訓点資料 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、はじめて訓点資料に触れる人に向けた「訓点資料入門」を作成することを目的とする。同時に、その「入門」を用いて大学院生などの若手研究者を育成し、その若手研究者と共同で訓点資料の原本実地調査・研究を行うことを目的とする。「入門」を教育に実用することにより、プロトタイプの「入門」を段階的に改訂し、同時に若手研究者育成と研究の進展を目指す。 その目的を達成するため、本年度は、若手研究者と共同で原本実地調査を行い、可能な場合には撮影も行った(京都大学・高山寺・勧修寺)。同時に、訓点資料の所在について、京都大学所蔵の資料を中心に予備的な調査を重ね、今後の調査のための基礎データとした。 その過程で、訓点資料に関する先行研究の集成・整理を行い、また、「訓点資料入門」に必要となる内容について若手研究者からヒアリングを行った。それらを通して、「訓点資料入門」に必要となる内容と構成の検討を進めた。 その成果を論文等で公表する他、第60回国際東方学者会議等で発表した。また、京都大学図書館機構主催の展示会「本を伝える―高山寺本と修復―」を監修した。この展示会では訓点資料を中心に資料紹介を行った。展示に伴い、カラー図録を作成し、web上で公開している。加えて、高校教員また高校生向けの講演を複数回行い、訓点資料についても概説した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ予定通りに訓点資料の原本実地調査を進めており、撮影作業も行った。また、もう一つの目標であった若手研究者の教育・啓発についても進展を見ることが出来ている。訓点資料に興味を持つ学部学生、修士課程学生が多く現れていることはその証左であろう。訓点資料入門の作成作業もおおよそ計画通りに進んでいる。全般的に、当初の計画をおおむね予定通りに実行することが出来たといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
原本実地調査、研究会、入門の作成・改訂など、継続的に行うべき活動が多い。それらを継続して着実に進めていきたい。本年度も高山寺・勧修寺・高野山等で調査を行い、京都大学内部の図書館調査も継続する予定である。
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Causes of Carryover |
当初、3月下旬の調査で撮影を行い20万円程度の謝金を出す予定であったが、調査先の都合により、撮影が次年度に繰り延べとなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に繰り延べとなった調査・撮影を行う予定である。
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Research Products
(5 results)