2017 Fiscal Year Annual Research Report
Prosodic Analysis of Polysyllabic Words and Phrases in English
Project/Area Number |
15K02622
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
山田 英二 福岡大学, 人文学部, 教授 (20166698)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 強勢 / 音声 / 音韻 / 多音節語句 / 英語 / プロソディー / データ / CELEX2 Data Base |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、英語の多音節語句における強勢配置メカニズムを電子データを用いて詳細に分析し、最近提案された「位置関数理論」の問題点をあぶり出すと共に、その理論をより精密にし、英語の主強勢・副次強勢配置メカニズム全般を説明できる理論として完成させることにある。具体的作業としては、「電子データ」を用いて、数量的に「位置関数理論」の検証を行い、理論の完成を目指す。 上記の目的を達成するために、昨年度に引き続き、言語事実の掘り起こし作業と検証作業を行なった。さらに、本年度はそれらにより得られた言語事実を基にして、「位置関数理論」の実際的な検証をパソコン上で開始した。 具体的には、強勢配置を記述した電子データを比較・検討し、最終的には、(1)CMUと(2)CELEX2 Data Baseの2つに絞り込んだ。更に、それらのデータの正確性と信頼性、および情報量を比較し、本研究の基礎資料として使用可能かどうかを検証した。その結果、(1)はデータの出所やデータ構築の方法が明らかではなく、データ記述そのものにも部分的に問題があることが判明した。 一方、(2)はデータの出所やデータ構築方法などは信頼おけるが、データがイギリス英語であり、アメリカ英語を基にした「位置関数理論」の直接的な検証には使えないことがわかった。 しかしながら、「位置関数理論」はパラメターを基に構築されているため、イギリス英語をデータとして当該理論の検証を行うことは、間接的とはいえ、無理なことではない。そこで、そのデータを用いて、「位置関数理論」の一つである「Aleolar Consonant Sequence」という位置関数の検証を行なったところ、(2)中に記載された約17万語の内、この関数に当てはまるものは312個で、そのうち306が有効であることが分かり、「位置関数理論」の関数の一つの観察的妥当性が示された。
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Research Products
(5 results)