2015 Fiscal Year Research-status Report
高度外国人材に求められるビジネス日本語フレームワーク構築のための調査研究
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15K02644
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
葦原 恭子 琉球大学, 留学生センター, 准教授 (30566534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥山 貴之 東京富士大学, 経営学部, 講師 (00745490)
島田 めぐみ 東京学芸大学, 留学生センター, 教授 (50302906)
塩谷 由美子 東京富士大学, 経営学部, 教授 (60744315)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 高度外国人材 / ビジネス日本語 / フレームワーク / Can-do項目 / 能力記述文 / CEFR |
Outline of Annual Research Achievements |
高度外国人材に求められる能力の一つにビジネス日本語能力があるが,その習熟度の判定は難しいとされている。高度外国人材のビジネス日本語能力の到達目標を立てる際に参考となり,人材の育成・教育・評価に資する枠組みとなる汎用的な評価基準を構築することは喫緊の課題である。本研究は高度外国人材の育成・教育・評価に資する枠組みとなる「ビジネス日本語フレームワーク」を構築することを目的とする。フレームワーク構築にあたっては「直観的手法」「質的調査法」「量的調査法」というプロセスがある。平成27年度に着手した「直観的手法」では,高度外国人材に求められるビジネス日本語に関するCan-do項目をリストアップするために, 先行調査やビジネス日本語教育関連の教材等からビジネスコミュニケーションタスク項目を抽出した。平成28年度から着手する「質的調査法」では,既に日本国内で就職している高度外国人材と企業担当者にインタビュー調査とアンケート調査を実施する計画である。「直観的手法」では、まず、日本語教育に携わっており,特にビジネス日本語教育に関する造詣が深い研究者4名で「ビジネス日本語フレームワーク研究会」を立ち上げた。次に,既に存在する尺度として、CEFR,JFS,TOEIC Can-Do Guideを分析対象とした。これらの尺度からCan-do項目を抽出し,研究会で能力記述文作成の原則を決定し,ビジネス日本語に関する能力記述文作成を試みた。さらに,ビジネス日本語以外の記述文はビジネス場面に合わせて記述を書き換えた。その結果,約1000項目が本研究の能力記述文バンクに登録された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
能力記述文バンクは概ね完成しつつあるが、平成27年度に見出された課題を解決しつつ、平成28年度もバンク構築を継続する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度には、ビジネス日本語フレームワーク構築後には様々な業種に共通する部分と業種別に分かれる部分を明らかにするために,日本国内で就職している高度外国人材と企業担当者にインタビュー調査を実施する計画である。インタビュー調査の結果を元に,アンケート調査票を作成し,企業担当者及び高度外国人材に調査を実施する。
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Causes of Carryover |
研究分担者のうち1名が沖縄県内で実施した研究会に参加できなかったことから使用しなかった旅費があり、また、他の1名が物品費に充てるはずの経費が当初の計画より安くなったことから助成金が平成28年度に繰り越された。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
繰り越された助成金は平成28年度に参加予定のインドネシアにおける国際研究大会への参加のための旅費及び参加費に充当する計画である。
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Research Products
(1 results)