2015 Fiscal Year Research-status Report
近代日本におけるリンカーン受容の研究―新聞雑誌・公文書・伝記・教科書などを素材に
| Project/Area Number |
15K02880
|
|---|
| Research Institution | Kansai University |
|---|
Principal Investigator |
陶 徳民 関西大学, 文学部, 教授 (40288791)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
| Keywords | リンカーン(倫古龍・林肯） / 徳川家茂 / ジョセフ・ヒコ / 松村介石 / リンカーン伝記 / Century Magazine / 新渡戸稲造 / 胡適 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
2009年7月3－5日にオックスフォード大学で開かれたリンカーン（1809－2009）生誕200周年記念国際シンポジウム「グローバル・リンカーン」に参加したことで築いた人脈を頼りに、2015年9月前半にイリノイ州プリングフィールド市にあるアブラハム・リンカーン大統領図書館・博物館(ALPLM)およびリンカーン関連記念諸施設などを12日間にわたって訪問調査した。訪問調査で収集した上記の諸機関、とくに図書館に所蔵の日本・中国のリンカーン受容関連の代表的な書籍、雑誌とパンフレットおよびデジタル・アーカイブに対する分析の結果は、関西大学アジア文化研究センターで口頭発表したうえ、関西大学東西学術研究所の紀要に寄稿し、掲載された。
英語で作成された同論文の概要は次の通りです。（I）Expanding Perspectives on the Times of Lincoln and His Followers: Hints from the Lincoln Collection at ALPLM.（II） Confirming President Lincoln’s Contacts with Japanese by Original Documents: Digitized Archives at the Papers of Abraham Lincoln.（III）Understanding Lincoln’s Grassroots Democracy from His Formative Years: Reflections at the Historic Linclon Sites.
それと同時に、関連論文３本と以下の関連編著２冊を出版した。（１）Trans-Pacific Relations in the Late 19th and Early 20th Centuries：Culture, Commerce, and Religion. 共編著（３人）Society for Cultural Interaction in Eats Asia 2015年12月 総ページ数333頁 （２）『吉田松陰と佐久間象山－開国初期の海外事情探索者たち（Ｉ）』 編著 (関西大学東西学術研究所資料叢刊39) 関西大学出版部 2016年3月 総ページ数276頁
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで収集した資料をデジタル・データ化するための入力作業を進めている。
それと同時に、関連論文３本と関連編著２冊の出版や、招待講演２回も含む関連の研究発表などを行なった。
|
| Strategy for Future Research Activity |
（１）アブラハム・リンカーン大統領図書館・博物館(ALPLM）で得た資料をベースに、明治・大正・昭和戦前期のリンカーン受容関連の新聞雑誌と教科書などを網羅的に調査し、その全容を把握する。
（２）リンカーン受容の背景と過程を、松村介石・新渡戸稲造をはじめ複数のリンカーン伝記作家の生涯と受容の契機に対する比較研究を通じて検討する。
|
| Causes of Carryover |
初年度の平成27年に、リンカーン研究のメッカと言われるイリノイ州プリングフィールド市にあるアブラハム・リンカーン大統領図書館・博物館(ALPLM)に対する調査を実施し、海外に所蔵されている主要文献を知ることができた。
次年度の平成28年に、明星大学東京リンカーン・センターをはじめ関連機関で調査研究を行い、国内の資料所蔵の全容を把握し、データ化する予定である。
|
| Expenditure Plan for Carryover Budget |
（１）国内調査旅費 予定調査先： 明星大学東京リンカーン・センター、早稲田大学図書館、国立国会図書館、東京大学明治新聞雑誌文庫（東京）；東北大学図書館、吉野作造記念館（宮城県仙台市・大崎市）；香川大学（香川県・高松市）
（２）資料検索と整理入力のための人件費（アルバイト・謝金）
（３）研究に使用する研究書と物品の購入
|
Research Products
(17 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Book] Trans-Pacific Relations in the Late 19th and Early 20th Centuries: Cultural, Commerce, and Religion2015
Author(s)
陶 徳民 (De-min TAO、Martin COLLCUTT、Jenine HEATON編) IRIYE Akira, Martin COLLCUTT, LEE Hanseop, CHEN Wei-fen, KIMURA Masato, LI Tingjiang, MA Min, Ai Xianfeng, JIANG Keshi, MATSUURA Akira, QIAN Jian, KIRIHARA Kenshin, KAWATA Teiichi, OKAMOTOYoshiko, KENJO Teiji, HIRAKAWA Sukehiro
Total Pages
333（21-38）
Publisher
Society for Cultural Interaction for Eats Asia
