2018 Fiscal Year Annual Research Report
Modern Issues of Asset Based Lending for Agricultural Sector : Mainly on the Livestock Farming
Project/Area Number |
15K03230
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
村田 輝夫 関東学院大学, 法学部, 教授 (10239527)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 動産・債権担保融資 / ABL / 動産担保 / 畜産業 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)最終年度において、当初の研究計画で予定した国内8箇所のうち、九州地方・四国地方・山陰地方・北海道地方の調査先(金融機関及び融資先農家等)5箇所に対するヒアリング調査を実施した。畜産分野における動産・債権担保融資(ABL)の活用はまだ一部に留まっており、今後の発展のためには、融資実務の調査・分析と問題点の解明が重要な課題であることが確認できた。本研究で、各地方における代表的な金融機関等に対するヒアリングを実施することができたことは重要な成果であり、上記課題の解明に資する有益な手がかりが得られたと考える。 (2)動産である家畜を担保として、畜産農家が金融機関から融資(動産・債権担保融資)受ける場合、担保として提供した家畜につき、動産譲渡登記を行うことが必要となるが、前述の調査結果から、集合動産譲渡登記と個別動産譲渡登記のいずれを経由するかは実務上の重要な課題であることが明確となった。法理論的な検討も含め、今後、この問題についてより具体的な研究を行う必要があり、引き続き検討を行っている。 (3)本研究に取り組む過程で、当初研究計画から派生するテーマとして、物流事業における動産・債権担保融資(ABL)の重要性について検討を行い、一定の研究実績を上げることができた。これらは、本実績報告書記載の雑誌論文と学会報告で公表したほか、このテーマに関連する財団の研究助成報告書として公表を予定している。 (4)本研究の成果を踏まえた調査・研究を行って、論文にまとめ公表することとしたい(当面、2019年11月刊行予定の関東学院法学第29巻2号を予定)。
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Research Products
(2 results)