2018 Fiscal Year Annual Research Report
The roles of immigrant entrepreneurs in the reconstruction of the disaster-stricken area and their entrepreneurial ecosystems
Project/Area Number |
15K03643
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
福嶋 路 東北大学, 経済学研究科, 教授 (70292191)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 移動起業家 / 東日本大震災 / エコシステム / 震災後起業家 / 震災後起業家 / 仙台市産業振興事業団アシ☆スタ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、東日本大震災後に現れた起業家の中で、特に他地域から移動してきた起業家が果たす役割について考察をするものである。これを明らかにするために、仙台市産業振興事業団の起業支援機関であるアシ☆スタと連携して、アシ☆スタの支援を受けて創業した企業の創業者に対するアンケート調査を、2016年に引き続き2019年にも行った。その結果、2016年の調査に比べ、2019年の調査では移動起業家が3倍近くに増えており、その中には国外からの移動者も含まれていることがわかった。また移動起業家は男性のほうが多い、50代の比率が高いことなども明らかにされた。成果にはばらつきもあるが、非移動起業家が平均値周辺に集まっているのに対し、全移動起業家は全体的に業績は良いがばらつきもある。これら結果から移動起業家が少ないながらも、地域経済活動に影響を及ぼす存在であることが明らかにできた。またこの調査の中には2016年と2019年の二回のアンケートに回答してくれた起業家60名のデータが含まれており、2時点間の変化をみることをみて移動起業家と非移動起業家の成長の違いがあるかどうかを確認できる。ただ2019年の調査はアシ☆スタとの連携しており調査が2月からしか始められず、データがそろったのが3月末であったため、その成果はまだ公表できる段階にはない。鋭意、成果をまとめて今後発表していきたいと思っている。他方、震災後、少子高齢化および人口減少した地域に、他地域から移動してきて起業した起業家に対してインタビュー調査を行い、その中の一つの事例について国際学会ISPIM(International Society for Professional Innovation Management: Florence, Italy (2019)で発表することが決まっている。
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