2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K03675
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
清水 勝彦 慶應義塾大学, 経営管理研究科, 教授 (50579935)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 本社 / スタッフ部門 / 国際化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主目的は、アジア新興国進出に関して日本企業の「本社の価値」についての調査・考察を行うことである。環境変化の激しい新興国市場では、「スピード」が重視される一方、日本企業として現地企業・欧米グローバル企業と差別化を行うためには、日本市場あるいは欧米市場進出で得られた知見を活かす必要があるとの問題意識のもと、本年度はプロジェクトの初年度ということで、インプットを中心に行った。来年度はさらに突っ込んだ企業インタビュー(日本及びアジア)に力を入れていきたいと考えている。現段階では、これまでの蓄積をいったんまとめ、次への課題を明確化することができた。具体的には、6月末にインドで開かれたAnnual Meeting of Association International Businessにおいて、査読を受けたうえで 「Balancing headquarters commitment and subsidiary employee involvement: An Examination of Japanese MNC country managers in ASEAN」を発表し、有益なフィードバックを受けるとともに、新たな視点を得た。また、その後ワーキングペーパーとして「A Missing Piece of Research on Top Management: The Effects of Corporate Staff」を作成するに至っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度としては、順調に推移していると考える。「研究実績の概要」で述べたように、これまでの蓄積を論文にまとめることについては学会にアクセプトされるレベルの結果も出すことができている。また、学会にアクセプトされるレベルではないが、「A Missing Piece of Research on Top Management: The Effects of Corporate Staff」という、今後のリサーチを深めるにあたっての指針となるワーキングペーパーを作成することができた。但し、手間のかかる企業インタビューについては十分進んでいるとはいいがたく、現段階では12月より様々な依頼を行った結果4社にできたのみである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後については、まず企業インタビューをしっかりやっていきたい。平成27年12月から開始した結果、ある程度のレスポンスは得たものの、年度末にかかった結果その後十分進展していない。この点について、よりシステマティックな取り組みを行うと同時に、大規模なアンケートを行うことも想定しながら、本研究のテーマである「本社の価値」について、より核心を突いたイシューの明確化・深堀を進めたい。 まだ、平成28年度においても、学会には積極的に参加し、他大学及び他国の一流の研究者たちからのインプットを吸収していきたい。
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Causes of Carryover |
本年度はこれまでの蓄積をまとめることに注力し、また企業側の事情もありインタビューについて十分進んでいないため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度については、よりインタビューを行い、またそのまとめを含め、学会での活動も引き続き行う予定である。
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Research Products
(1 results)