2017 Fiscal Year Research-status Report
アジアの中のステレオタイプ「反日」と「親日」―対日感情差異の要因分析
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15K03867
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Research Institution | Seisen University. |
Principal Investigator |
大野 俊 清泉女子大学, 文学部, 教授 (10448409)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 反日 / 親日 / 対日感情 / 東アジア / ステレオタイプ / 東南アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、前年度に現地調査を実施した韓国でセミナーに参加して関係者と面談したほか、中国の都市部で対日認識などについての関係者面談調査、大学生との意見交換などを行った。 韓国では、8月17日にソウルで開催された韓日未来フォーラム主催の日韓大学院生が両国関係などに発表するセミナーに参加し、また参加した大学教員にも面談して、日韓の相互認識等に関する意見を聴取した。 8月29日から約2週間滞在した中国では、まず山東省煙台市の山東工商学院を訪問。同大学の日本学科で特別講義や授業をおこないつつ、同学科の受講生や教員から対日認識関する意見を聴取した。その後、北京と上海を訪問し、中国社会科学院日本研究所、在北京日本大使館、国際交流基金北京日本文化センター、JICA北京事務所、在上海日本総領事館、復旦大学日本研究センターなどを訪問し、それぞれの知日派、知中派の専門家より意見を聴取した。 また、韓国人の対日観に関連し、韓国語の報告書・新聞記事・メール回答文を日本語に翻訳。さらに、中国人学生の対日観に関する中国語論文を日本語に翻訳し、それぞれ読解した。 上記のような現地調査を踏まえ、文化研究者の学会、カルチュラル・タイフーンの年次大会のセッション(6月24日)、大阪周辺のアジア関係者の研究会合(8月24日)、勤務先の清泉女子大学人文科学研究主催の研究懇話会(10月10日)などで、研究成果を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度までの研究の遅れを取り戻すべく、大学の夏季休暇中を中心に中国や韓国で各方面の多数の関係者との面談調査を実施した。 論文など作成の上で必要と思われる韓国語や中国語の文献を翻訳した。 また、本研究遂行のため、国内で開催の学会・研究会や韓国でのセミナーにも参加し、研究発表や研究者の意見交換を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度は、前年度まで3年間の研究の成果をふまえ、中国・韓国とともに、フィリピン・インドネシアでも、これまでの調査・研究をまとめるような現地調査や関連文献の渉猟を行う予定である。
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Causes of Carryover |
所属先の大学での主任業務などで多忙を極めて研究の進展が遅れたため、2015年度と2016年度の助成金は相当額、翌年度に繰り越した。さらに、研究がまだ不十分との認識から、2018年度まで研究期間を延長した。 2018年度の助成金は、それぞれの研究対象国における過去3年間のの研究をまとめるような現地調査(個別面談、配布票など)を実施したり、関連文献を購入するなどして、活用させて頂く予定である。
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Research Products
(3 results)