2017 Fiscal Year Annual Research Report
Social psychological research on the development and the spread of Okinawans' transnational networks
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15K04031
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
加藤 潤三 琉球大学, 法文学部, 准教授 (30388649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野入 直美 琉球大学, 法文学部, 准教授 (90264465)
前村 奈央佳 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (50632238)
金城 宏幸 琉球大学, 法文学部, 名誉教授 (50274874) [Withdrawn]
酒井 清 (酒井アルベルト) 琉球大学, 法文学部, 准教授 (50458692)
山里 絹子 琉球大学, 法文学部, 准教授 (00635576)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 沖縄 / 海外移民 / 越境的ネットワーク / 受容 / 世界のウチナーンチュ大会 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度における当初の目的は、前年度に開催された「第6回世界のウチナーンチュ大会」を経て、沖縄人(ウチナーンチュ)のネットワークがどのように変化したのかについて、前々年度に実施した海外県人会調査と比較することであった。ただし前々年度の調査では、回答が得られた海外県人会が少なかったこと、またネットワークにおける個人差などが捉えられないため、今年度は海外県人会のメンバーを対象とした調査に切り替えた。 調査は県人会活動の盛んなペルー・ボリビアに在住する沖縄系の人々に対して実施した。調査方法として、研究協力者のネットワークを利用し、SNSを通じた調査依頼を行った(2017年12月から実施)。しかし現状、幾度か呼びかけも行っているが十分な調査協力が得られていない。そのため研究の最終年度は過ぎているが、4か国語(日、英、西、葡)の調査票を作成し、継続的に調査を実施している。ただしここでは最終年度終了時点までの調査結果について報告する。 上記調査の結果、「第6回世界のウチナーンチュ大会」に参加した個人からもデータを収集できた。分析の結果、母県(沖縄)、他国、自国それぞれにおけるウチナーネットワークの拡散が確認された。なお大会の参加者と非参加者の間で、ネットワークに相違があるかか検証したところ、両者ではネットワーク数に差がみられなかった。むしろウチナーネットワークと関連していたのは、沖縄に関する情報接触であり、特にインターネットやSNSを通じたネットワーキングが現状のウチナーネットワークの鍵になることが明らかとなった。 また平成29年度は、前年度に実施した「第6回世界のウチナーンチュ大会」の調査について、論文化(『移民研究』に特集として4編掲載)するとともに、沖縄県のHP(世界のウチナーネットワーク)にも調査レポート(4か国語分)を掲載するなど、結果を幅広く公表することに重点を置いた。
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Research Products
(10 results)