2017 Fiscal Year Research-status Report
不確実事象の予測に関する研究:「フラグを立てる」現象から
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15K04049
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Research Institution | Kobe Yamate University |
Principal Investigator |
村上 幸史 神戸山手大学, 現代社会学部, 准教授 (00454778)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 言霊 / フラグ / 予測 / ギャンブル / 対人ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は「フラグを立てる」現象に関して、予測を口に出して発言したり、何らかのメディアに記述したりする、言霊と呼ばれる言語にまつわる行為について、ギャンブルとの関連性を調べるために2度のweb調査を行った。 1つ目の調査は日常的にギャンブルを行う頻度や、その割合の把握のためのものである。分析に用いた506名分の回答者のデータ分析から、ギャンブルの頻度を元にして、ほぼ全てのギャンブルの頻度が低い群、宝くじ・ロトくじの頻度は最も高く、この他に競馬とtotoくじの頻度が高いライト群、パチンコ及びスロットの頻度が高く、他のギャンブルも全般的に頻度が高いヘビー群に分類され、回答者の12.5%がpathological gamblingの傾向が強いことが分かった。また対人間の運の争奪、「ツキの流れ」、運を意識した行動との関連性も示された。 2つ目の調査ではレースを予想するタイプのギャンブルに限定して、昨年度の予備調査を元にしてweb調査を行ったところ、ギャンブルに関する言霊的行為は買い目に関する行為、予想に関する行為、広義の言霊的行為に分類された。これらの得点は予期後悔の程度や発言や書き込みへのコミットメントの項目との相関がかなり高かった。予測への関心や的中を喜ぶ感情とも関連が見られることが分かった。またpathological gamblingの傾向が高いほど、ギャンブルに関する言霊的行為を信じている傾向が高かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定の調査は終了しているが、実験の方が参加者の確保の点から積み残しとなっているため
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Strategy for Future Research Activity |
本年度、学内及び業者委託で参加者を確保することで6月以降に実験を計画している。
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Causes of Carryover |
平成30年度に実験を行うために業者に依頼する費用と参加者への謝金のため
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Research Products
(5 results)