2018 Fiscal Year Annual Research Report
Specificity and etiologic mechanism of developmental disorders-like symptoms for extremely low birth weight children.
Project/Area Number |
15K04061
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金澤 忠博 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (30214430)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 超低出生体重児 / 発達障害様症状 / 発症メカニズム / 学齢期 / 周産期因子 / 合併症 |
Outline of Annual Research Achievements |
過去のデータを含め超低出生体重児511名(極低出生体重児64名含む)(平均年齢=8.3±0.8歳)について発達障害様症状の種類や程度を調べた結果、発達障害のスクリーニングを導入して以降の220名について発達障害様症状の出現率は、ASDが15.9%、ADHDが20.5%、LDが23.2%、知的障害は9.5%、境界知能は9.1%であった。定型発達は42.3%であった。ただし、これらの数値はスクリーニングの結果であり、診断結果ではない。発達霜害様症状の発症メカニズムを探るべく、周産期因子(出生体重、在胎週数、出生体重SD、入院日数、アプガー1分、アプガー5分、多胎)や合併症(脳室内出血(IVH)、子宮内発育遅延(IUGR)、慢性肺疾患(CLD)、未熟児網膜症(ROP)、脳室周囲白質軟化症(PVL)、等)の関係について分析を行った。相関を調べると、出生体重、在胎期間、出生体重SD、アプガー5分の値が高いほどIQが高くなった。合併症の有無により発達障害様症状のスクリーニングの値を比較すると、重症のIVH(グレード3,4)とIUGR、CLD、ROPがそれぞれIQを低下させる要因となることが分かった。また、重症のIVHは、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如多動症(ADH)、限局性学習症(LD)様症状の増悪に関わることが示された。さらに、IUGRもADHDやLDの発症に影響を与えていることが示された。対象児に含まれる一卵性双胎24組48名と二卵性双胎21組42名について、発達障害のスクリーニング値の相関を調べ、単純相加モデルを用いて遺伝率と共有環境、非共有環境の寄与率を調べると、ASDに関しては遺伝率(h2=0.28)共有環境の寄与率(e2=.56)の方が大きいという特徴が確認され、共有環境には周産期因子や合併症など周産期のリスク因子が関与している可能性が考えられた。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Physical fitness of non-disabled school-aged children born with extremely low birth weights.2018
Author(s)
Tamai, K., Nishihara, M., Hirata, K., Shiraishi, J., Hirano, S., Fujimura, M., Yano, S., Kanazawa, T., & Kitajima, H.
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Journal Title
Early Human Development
Volume: 128
Pages: 6-11
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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